兵庫県尼崎市出身の西村淳也騎手（１８）は、騎手を目指していた６つ上の兄の背中を見て、小学５年生の時に阪神競馬場の阪神乗馬スポーツ少年団に入団。目標に掲げる松山は神戸市出身で、当時から一緒に乗馬をする機会があった。

　騎手になる夢を決定付けたのは、０９年桜花賞。「直線で大外一気を決めた、安藤勝己騎手とブエナビスタがかっこ良くて。あのレースを見たからこその、今だと思います」。中学時代はキックボクシングで下半身を強化。競馬学校卒業時には、成績優秀者に与えられるアイルランド大使特別賞と精励賞を受賞した。

　師匠の田所師は「性格？天真らんまんって感じだね（笑い）。頭より感覚で乗るようなところは騎手向きではないかな。実際のレースは、模擬レースとは違って計算通りにはいかない。そのあたりは経験を積んで、判断できるようになってほしい」とエールを送る。

　土日は阪神で計８鞍に騎乗。「緊張しているなかでも、積極的に乗りたい」と瞳を輝かせる。自厩舎の土曜阪神６Ｒオテンバキッズは「ゲートが課題ですが、チャンスはあると思います。しっかり乗りたい」と力が入る。（デイリースポーツ・松浦孝司）

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