「
フィリーズレビュー・G2」(12日、阪神)
8番人気の伏兵
リバティハイツが重賞初V。坂を上がって6、7頭が横一線となる混戦のなか、ゴール寸前で他馬をねじ伏せるように抜け出した。2着に2番人気
アンコールプリュ、3着に
オルフェーヴルの全妹
デルニエオール(5番人気)が入り、上位3頭が
桜花賞(4月8日・阪神)の優先出走権を手にした。1番人気の
モルトアレグロは10着、4番人気
アマルフィコーストが、スタート直後に落馬競走中止となった。
鋭い伸びで桜の切符をつかみ取った。力強く抜け出したのは8番人気の
リバティハイツ。大舞台へ向けて、華麗な一撃を放った。
中団で脚をため込むと、直線は進路を馬場の外へ。鞍上のアクションに応えて前へと迫り、ゴール寸前でラ
イバルたちをかわし去った。コンビを組んで、2戦2勝とした北村友は「いい脚でした。未勝利勝ちで乗った時よりも成長していた。乗りやすいイメージでしたが、いい意味で前進気勢が出ていた」と相棒をたたえた。
8分の5の抽選を突破し、
トライアル出走にこぎつけた1勝馬。「何とか権利を取れたらいいなと思っていたけど、強い内容でしたね」。運が強いだけではない。今度は実力で大一番に希望をつないだ。「マイルに延びるのはマイナスじゃないし、力をつけているので、次はもっと良くなると思う」と桜冠奪取に力を込めた。
高野師は中山競馬場でTV観戦。「騎手も冷静に乗ってくれた。道中で無駄なことをしないので、それがラストの伸びにつながっていると思う」と感心しきり。この日は東日本大震災から7年がたった“3月11日”。被災地の福島県出身で、厩舎を開業したのも7年前(11年3月1日)だった。「何も思わないということは当然、ないです。言葉で表すのは難しいですが、感じるものはあります」。特別な思いで迎えた1日をかみしめた。
キャリア4戦で、成長の余地を残す
キングカメハメハ産駒。さあ
桜花賞へ-。膨らんだつぼみは、まもなく花を咲かせる。
提供:デイリースポーツ