2015年の
キタサンブラック、2013年の
ロゴタイプ、2011年の
オルフェーヴル、2009年の
アンライバルドと、過去10年の勝ち馬のうち4頭がクラシック馬になっている。
オルフェーヴルの快進撃はこのレースから始まったし、
キタサンブラックは5番人気という伏兵で当時はクラシック登録すらなかった。
弥生賞は実績馬が強いレースを見せる傾向が強いが、
スプリングSには隠されていた素質が花開く、という面がある。
1.マイル戦とは異質のレース
過去10年で、前走マイル以下の距離を使われていた馬は[1-4-4-41]で連対率10%。勝ったのは
朝日杯FSから連勝した
ロゴタイプだけで、他の朝日杯勝ち馬は
サトノアレス(4着)、
ダノンプラチナ(3着)、
アジアエクスプレス(2着)、
アルフレード(12着)、
グランプリボス(4着=阪神開催)、
ローズキングダム(3着)と軒並み苦戦を強いられている。
2.早めに動ける脚が必須
小回り中山の芝1800m戦なので、早めにポジションを上げていける器用さが勝ち負けのための必須条件である。昨年の
サトノアレス(4着)、一昨年の
ロードクエスト(3着)、2015年の
リアルスティール(2着)、2014年の
ベルキャニオン(6着)と、毎年のように不器用な差し馬が人気を下回る結果に終わっている。
3.大型馬のパワーが活きる
2014年は528kgという巨漢馬2頭のワンツーで、2015年も馬体重500kgオーバーでワンツー。昨年もメンバー中最高馬体重(504kg)だった
プラチナヴォイスが6番人気で3着した。馬体重480kg以上で5番人気以内だった馬は、過去9回(阪神開催を除く)で勝率20.0%・連対率40.0%という好成績を残している。
ルーカスは
ホープフルSで6着に敗れたが、後方待機勢が上位を占める厳しい流れでは、最後に力尽きたのも致し方なかったと言える。また、前走はレース週にトレセンで放馬するなど、順調さを欠いた面もあった。この長めの距離で苦しい競馬をしたことが、今回に活きてくるはず。捲りが有効な小回り1800m戦での巻き返しに期待したい。