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陣営に穴ムードの2頭はライトカラカゼ&マイネルファンロン/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年03月15日(木) 18時00分
 2歳王者ダノンプレミアムが完勝した弥生賞から2週後、再び皐月賞の切符を懸けた戦いが東西で行われる。若葉SホープフルS優勝馬タイムフライヤーが不動の主役だし、朝日杯FSの2着馬ステルヴィオスプリングSで中心を担うのも確かだが…。気になるのはその波乱傾向である。

 1番人気馬の過去10年の成績は若葉Sが(2・2・1・5)。スプリングSは(3・3・3・1)。西に比べ東のトライアルは安定感を醸す半面、単オッズ1倍台が3、3着、2倍台で2、2、2、1着。人気を背負うほど勝利から遠ざかる傾向にある。ガチガチの本命決着だった弥生賞の“反動”が出るのであれば、今週かもしれない。

 さて、その意味でもスプリングSには注目の伏兵馬がいる。一頭は京成杯4着から駒を進めるライトカラカゼ。血統をクローズアップすればモーリス全弟のルーカスだろうが、穴党ならむしろこちら。GII・AJCCの覇者クリールカイザーの全弟、いやそれより全6勝中5勝を挙げた中山巧者の全弟と言ったほうが不気味さが際立つか。

京成杯は一完歩目で遅れて本来のスタートが切れなかったのが誤算。それでも大外を回って0秒4差まで追い上げてくれたからね。近親にオークススマイルトゥモローと一発ある血統だし、柔らかみがある弟のほうが兄より出世しそうな気が自分はしているんだ」

 送り出す相沢郁調教師は皐月切符奪取に虎視眈々。新パートナー・丸山元気にしても落馬で当日乗り替わりとなった2013年桜花賞アユサン(同じ星野寿市オーナー所有)の借りを返す舞台となる。

 もう一頭はマイネルファンロンマイネルクラフトの全弟と言ってピンとくる読者はいないだろうが、手塚貴久厩舎にとって極めて“いわくつき”の血統である。

「兄のクラフトもフィジカルは明らかにオープン馬。未勝利を圧勝した時は“まだダービーに間に合う”と厩舎が色めき立ったほどだから。ただ、気性に問題があり完全なムラ馬になってしまった。対して弟は気持ちが崩れないのが強み。京成杯を制したジェネラーレウーノ葉牡丹賞で接戦(3着)したように相手なりの側面もある。使うと気が入ってくる分、千八のほうが楽だし、スローになりがちの前哨戦で立ち回りのうまさを生かせないかな」

 いつになく強気なのは矢嶋大樹助手。急上昇をアピールした1週前追い切りの走りからも、無視できない存在となりそうだ。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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