「
高松宮記念・G1」(25日、中京)
香港の刺客
ブリザードが22日、雨が降りしきる中京芝で最終リハ。馬なりで軽めに終始したものの、これは予定通り。力強いフットワークに好調ぶりがうかがえた。昨秋の
スプリンターズS5着に続く来日。当時は出遅れが影響しただけに、陣営は雪辱へ向けて、ブリンカーを装着して万全の態勢を敷く。
威風堂々と-。雨粒が降り落ちる早朝の中京芝コース。香港の
ブリザードが最終デモを行い、5F71秒9-41秒8-14秒9を計時した。全くの馬なりだったが、不良馬場の芝をしっかりと蹄鉄で捉え、直線の坂を力強く駆け上がった。
「実質的な追い切りは、日本に着くまでに済ませてあるので。きょうは軽く出して行く程度。馬がハッピーになるように調整しました」。10年の
スプリンターズSを
ウルトラファンタジーで制したイウ師は、軽過ぎる調教内容にも不安な表情は一切なかった。
昨秋の
スプリンターズS5着に続く2度目の来日に、騎乗したウォン助手は「今回は、前回より早い段階で落ち着いています。あの時は体が減ってしまいましたが、今回は減っていませんよ」と、順調な調整過程に白い歯を見せた。
その
スプリンターズSは悔やまれるレースだった。最後に猛然と追い上げたものの、スタートでの後手が痛かった。その対策として今回はブリンカー着用を検討。指揮官は「集中力を高める助けになってくれれば。今回は直線が長いし、必ず詰め寄ってくれる」と差し切るシーンを描く。
前走のセンテナリース
プリントC・香港G1は5着。「このレースに向けての足掛かり。そういった意味ではいい走りだった」とキッパリ。続けて「左回りは初めてだが、調教ではいつも正しい手前で回っているから問題ない。警戒する相手は言うまでもなく、
スプリンターズSを優勝した
レッドファルクス。今回は逆転したい」と、強いトーンで雪辱を誓った。
今度こそ戴冠へ-。調教こそ静寂を貫いたが、大一番にかける意欲はアツい。
提供:デイリースポーツ