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ペースを握ったサンライズソアがついに重賞奪取/名古屋大賞典回顧(斎藤修)

  • 2018年03月30日(金) 18時00分
 メイショウスミトモがスタートで躓いて落馬したのは残念だったが、残る中央4頭が上位を独占。一角崩しを狙う地元のカツゲキキトキトには厳しい流れとなって、地方最先着の5着までだった。

 10カ月ぶりの勝利で重賞初制覇となったサンライズソアは、2歳時のシクラメン賞以来となる逃げの手に出た。ほかに逃げる可能性があるのはカツゲキキトキトくらいで、そのカツゲキキトキトより内の5番枠ということもあって自然と先頭に立つことになった。それにしてもシャドーロールをしていてもまだ頭の高い走りをする。

 競りかけてくる馬もなく、前半1100mの通過が72秒9という緩いペース。名古屋コースの残り600mは3コーナー手前で、そこから上り36秒7の脚を使われては、後続勢には厳しい。54kgという斤量にも恵まれたが、サンライズソアはさすがに高いレベルで好走を続けてきた能力を見せた。

 とはいえスムーズに回ってこられたわけではない。1コーナーを回るところで外に膨らみかけ、鞍上が左の肩ムチを入れ、慌てて修正する場面があった。空馬が前を走っていたので、それを追いかけようとかかってしまったのかもしれない。そのあたりが気性的に難しいところなのだろう。

 人気2頭の決着となって、2着はミツバ。前半は中団馬群の中を追走。向正面で外に持ち出し早めにスパートをかけたが、先行有力勢が一団になっていたので、3、4コーナーでは大外を回らざるをえなかった。勝ち馬よりコンマ4秒速い36秒3で上がったが、それで届かないのでは、展開、ペースがこの馬には向かなかった。

 3着には、中央勢では人気的に唯一軽視されたキーグラウンドが入った。道中は好位のラチ沿いでじっと我慢。4コーナー手前では馬群に囲まれ行き場をなくしたかに見えた。しかし直線を向いたところで前のサンライズソアが伸び、すぐ外の直後にいたカツゲキキトキトが一杯になって下がったことで進路が開けた。コースロスのない内々を回ってきての好走だった。

 やや離れての4着だったモズアトラクションは4コーナーでの不利が痛かった。外からまくってきたミツバの内に進路をとったところ、カツゲキキトキトと進路が同じになって行き場をなくし、手綱を引く場面があった。いったん下げて外に持ち出し、あらためて追い出すという大きなロス。4コーナーをスムーズにさばけていれば、脚いろはよかっただけに2着、3着の争いはあっただろう。

 カツゲキキトキトは、逃げたサンライズソアの外、ぴたりと2番手につけた。しかし1周目の4コーナーで空馬が馬群の間から抜けてきて前をカットされ、結局は2番手を確保するのだが、一旦位置取りを下げる場面があった。そして3コーナーからの追い比べ。昨年のこのレースでは3コーナーあたりではまだ追い出しを我慢し、直線で前2頭との差を詰めての3着だったが、今回は上り36秒台が使える中央の一線級が相手ではさすがにきびしいものがあった。

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