「阪神牝馬S・G2」(7日、阪神)
まさに変幻自在。4番人気の
ミスパンテールが、驚きの逃げ切りVで4連勝を飾った。
鞍上の横山典は、顔触れからペースを先読みしていたのだろう。スッとハナに立ち、前半3F通過37秒2の超スローに持ち込む。主導権を最後まで譲らず、後続の追撃を抑え込んだ。
「いつも通り、馬の雰囲気で。先生はいつも任せてくれています。試したいことがあったのでね。こんな感じになると思った」。鞍上は平然とした顔で、逃げの手に出た経緯を振り返った。
固定観念を持たず、馬を型にはめ込まない。そんな名手のリードを昆師がたたえる。「初めてのハナで(馬は)戸惑ったと思うけど、最後に脚が残っていたのはジョッキーのおかげ。これで注文がつかなくなった」と感心しきりだ。
本番の
ヴィクトリアマイル(5月13日・東京)を見据え、この日はお釣りを残した仕上げ。「次が勝負なので」。指揮官がそう言って力を込めれば、関東のベテランも「またいい競馬ができると思う」と口元を引き締める。
破竹の重賞3連勝で、G1タイトル奪取に、また一歩近づいた。
提供:デイリースポーツ