「
ニュージーランドT・G2」(7日、中山)
2番人気の
カツジに残された進路は、内から7頭も離れた外しかなかった。それでもまだ争覇圏。押し切りを図る1番人気ケイアイノーテックを、ゴール前最後の3完歩でとらえて重賞初制覇を決めた。1勝馬によるVは86年
ニッポーテイオー以来、史上2頭目となった。
デビュー前から乗り続けてきた松山は「接戦でしたが、馬が強かったです。普段から乗せてもらっていて、すごくいい馬だと分かっていたので。外に出してからはすごくいい脚でした」と、自身にとって今年の重賞初制覇にもなり、ホッとした笑みを浮かべた。
ここまで3走は好位に構えてきたが、この日は一転、後方待機。「自分から進んで行かない感じだったので、馬のリズムを大事に焦らずじっくりと」。全てを分かっている主戦だからこそ、取り得た追い込み策だった。
これで混戦模様のNHKマイルC(5月6日・東京)で、主役候補の一頭に躍り出た。松山は「乗せてもらえるなら、全力で」と控えめに語ったが、「(ジョッキーは)勝ってくれたのに、変わったりしないよ」と池添兼師は笑顔で返した。「ヒヤッとしたけど、いい脚を使ってくれた。いろんなレースができるようになって楽しみになったね」と上機嫌だ。
次回の“確約”を得た鞍上は「まだ成長途上。この子の強い競馬ができれば」と大一番を見据えた。
提供:デイリースポーツ