キタノコマンドールはご存知のとおり、DMMドリームクラブの初年度募集馬です。いきなりクラシック候補生を送り出すとは凄いことですね。この馬の実力はまだまだ底知れない印象。管理する
池江泰寿調教師にお話を伺いました。
1週前追い切りは予定どおり木曜日にウッドチップコースで行われました。
「来週は軽めの追い切りを想定しているので、これが本追い切りでした。前夜から雨が降っていた影響もあり、前週に比べて馬場状態は重めでした。その分、時計は2週前に比べると全体の時計も上がりもかかっていました。でも、息づかいは2週前より1週前のほうが良くなっています。心肺機能は上がってきていますね。」
調教後の調整過程についてはどうでしょうか?
「コズミは先週より今週のほうが出ていますね。こういうときは馬場入りを見送って回復を促します。デビュー戦の前は2日ほど馬場入りを休みましたからね。今回も金曜、土曜の2日間を運動だけでもいいし、場合によっては土曜は軽いハッキング程度で体をほぐしてもいい。状態を見ながら判断します。」
その後の様子を見ると、7日土曜には全体が1ハロン17秒程度のキャンターで坂路を駆け上がっています。「2日運動だけ」ではなく坂路を走れたあたり、以前より
キタノコマンドールの状態の回復が早くなっていることがうかがえますね。
そして、現時点で池江師から見た
キタノコマンドールの一番の魅力は?
「勝負どこからの加速が相当なものがありますね。そのあたりがこの馬の武器だと思っています。」
気になるのはキャリアが2戦と浅い点でしょうか。
「レースで揉まれたことがないのでね。フルゲートで経験豊富な馬たちと戦った時、経験値が少ない分、それがどう出るかでしょう。」
(取材・文:花岡貴子)