「
皐月賞・G1」(15日、中山)
ダノンプレミアムの回避で、6年ぶりに2歳王者が不在となった牡馬クラシック初戦。一気に注目度が増したス
プリングSの覇者
ステルヴィオは11日、美浦Wで併せ馬を行い、鋭い動きを披露した。この世代が初年度産駒となる父
ロードカナロア、鞍上のルメールともに
桜花賞の
アーモンドアイに続く、2週連続のクラシック制覇を狙う。一方、
弥生賞2着の
ワグネリアンは栗東CWで単走、馬なりとソフトな仕上げ。陣営は1冠目奪取に力を込めた。
鋭く伸びた。ス
プリングSを制して勢いに乗る
ステルヴィオは、美浦Wで
アーチキング(5歳1000万下)と併せ馬。4Fで2馬身追い掛ける形でスタートし、スッと加速してラスト1Fで僚馬を射程圏内に入れる。そこから切れ味を発揮して、最後はきっちり併入に持ち込んだ。
時計は4F53秒4-38秒5-12秒2。木村師は「いつも通りに走れていた」とケイコ内容に満足げ。「前走は厳しいケイコを消化し、厳しい競馬だったのでレース後はどうなるかと思ったが、日を追うごとに活力は出ている」と本番に向けて調子を上げていることを強調した。
鞍上は
アーモンドアイで
桜花賞を制したルメール。狙うのは同一年の
桜花賞、
皐月賞制覇だ。93年
武豊(
桜花賞ベガ-
皐月賞ナリタタイシン)以来、25年ぶりの快挙達成へ向け、「パワーアップして、競馬がうまくなっている。大きなチャンスだと思っている」とパートナーを評価し、力を込める。昨年は42年ぶりとなる同一年の
オークス(
ソウルスターリング)、ダービー(
レイデオロ)制覇を達成しているだけに、難なく歴史の扉をこじ開けても不思議はない。
同じく
桜花賞からの産駒連覇を狙う父
ロードカナロアは現役時代、短距離で活躍した。初となる2000メートル戦へ向け、トレーナーが「二千の方が楽になるかな」と延長を歓迎すれば、呼応するようにルメールも「むしろ二千の方がいい」と不安を一掃する。2歳王者
ダノンプレミアムが不在の第1冠。混戦を断つのは5戦3勝2着2回の戦績で、その2歳王者以外には負けていないこの馬しかいない。
提供:デイリースポーツ