4月30日、
名古屋競馬場の1400mで行われる中央交流重賞の
かきつばた記念。今年これまで、短距離の交流重賞は2レース開催され、高知の
黒船賞(1400m)は兵庫の
エイシンヴァラーが勝って、浦和の
ブルドッグボスが3着。大井の
東京スプリント(1200m)では船橋の
キタサンミカヅキが2着、大井の
サブノジュニアが4着、
ブルドッグボスが5着と、このところ地方馬が奮闘している。今年は、前述したなかから
エイシンヴァラー、
ブルドッグボスの2頭が参戦。とくに後者は一昨年の本レースの2着馬でもあり、短距離重賞の実績という点でも主力としての期待がかかる。
実際、ハンデ戦に衣替えした昨年は、いきなり地方馬が勝利。52キロの
トウケイタイガー(兵庫)が逃げ切った。勝ち馬以外にも53キロの
タイニーダンサー(
JRA)が4着、
ラブバレット(岩手)が5着と軽量馬が善戦。別定戦の頃を振り返っても52キロの
ラブミーチャン(笠松)が3着2回、
エーシンクールディ(笠松)が4着、
ピッチシフター(名古屋)が4着、
コーリンベリー(
JRA)が1着と、軽量馬の活躍が目立つレースとなっている。
以上のことを踏まえると、53キロで出走できる地元・名古屋の
カツゲキキトキトに注目したいところ。これまで交流重賞で2着1回3着3回の実績もさることながら、前哨戦の
東海桜花賞を勝ち、昨秋には
ゴールド争覇で
トウケイタイガーを下している。1400mで中央相手は初めてになるが、守備範囲と考えていい。
東海桜花賞で
カツゲキキトキトに1・1/2馬身差の2着に健闘した
ポルタディソーニ(名古屋)も51キロで臨めるだけに、侮れぬ存在になってきそうだ。
中央勢では、
黒船賞で2年連続2着の
キングズガードが筆頭格だろう。ただし、前走の
黒船賞で
エイシンヴァラーとの斤量差が1キロから2キロに広がったのは気になるところで、さらに先行有利の傾向が強い
名古屋競馬場が舞台だけに、脚質的な不安は否めない。過去10年で中央馬が8勝しているレースだが、今年は地方馬で十分に太刀打ちが可能なのではないだろうか。
(取材・文=「中日スポーツ」記者・森徹也)