この4年間の勝ち馬は、
ミッキーアイル、
クラリティスカイ、
メジャーエンブレム、
アエロリット。「マツクニローテ」という言葉があったように、以前はここを勝って
日本ダービーに挑む例がよく見られたが、近年はマイルが適性の
ピークにある馬たちの頂上決戦へと、レースの性格が変わっている印象がある。
1.1分33秒台の持ち時計が必要
昨年の勝ち馬
アエロリットは2番人気だったが、メンバー中で芝マイル1分33秒台の持ち時計があったのは、この馬一頭だけだった。一昨年の
メジャーエンブレム、
ロードクエストは持ち時計第1位と2位。近年のこのレースでは、「持ち時計の比較」という単純なツールが、物差しとして非常によく機能している。2011年以降の勝ち馬7頭のうち、6頭はそれ以前に芝1600mを1分33秒台で走破した履歴があった。
2.スピード戦の経験が必要
かつては中距離路線からの距離短縮組が強いデータがあったが、このレース以前に芝のマイル戦に使われたことのなかった馬の連対は、2010年の
ダノンシャンティが最後。2013年2番人気5着の
ガイヤースヴェルト、2012年2番人気失格(6位入線)の
マウントシャスタは、この条件をクリアーできていなかった。
3.マル外ダービーふたたび?
昨年13番人気で2着した
リエノテソーロは、メンバー中唯一の外国産馬だった。2015年2着の
アルビアーノも同様。ここに来て、このレースにおける外国産馬の存在感が復活している様相がある。
ディープインパクト産駒は[1-1-1-5]、1番人気の
ミッキーアイルが勝って2番人気の
コティリオンが2着と、ほとんど人気通りにしか走っていない。
キングカメハメハはこのレースの勝ち馬でもあるが、産駒は[0-0-1-5]と結果を残せていない。
タワーオブロンドンは
朝日杯FSを1分33秒9で3着、
アーリントンCを1分33秒4で勝利。
アーリントンCは休み明けで八分程度の仕上がりで、さらに直線で追い出しを待たされる場面もあったが、他馬をほとんど問題にしなかった。父が米国産で母が英国産という持ち込み馬で、内国産馬にはなかなか見られない圧倒的なパワーを持っている。スローに流れた場合の対処も
京王杯2歳Sの内容から問題なく、死角の少ない本命馬と言える。