「NHKマイルC・G1」(6日、東京)
3日、G16勝馬
モーリスを全兄に持つ
ルーカスが、美浦Wで最終リハ。強い雨が降りしきるコンディションでも、最後まで力強い動きを見せた。世界的名手ボウマンのエスコートで、3歳マイル界の頂点を目指す。また、僚馬
デルタバローズも同じく美浦Wで鋭いフットワークを披露。実績面では見劣るものの、高い能力を秘めており、上位進出の可能性は十分だ。
冷たい雨に加えて強風が吹く悪条件のなか、馬場入りした
ルーカスが美浦Dを経由してWへ。僚馬
ハナレイムーン(4歳1600万下)を追い掛ける形でスタートした。
徐々にスピードを上げて、直線では内から馬体を併せてきっちり併入。タイムは4F53秒8-38秒6-12秒1とやや控えめだが、「前走はレース前の調整で負荷をかけ過ぎた」と森助手が説明するように、短期放牧から帰厩以降は意識的にセーブ気味のメニューを消化してきた。「息遣いも良かったですね。これで馬がレースに向けて気持ちをコントロールできれば、能力を発揮できると思う」と同助手は調整方法の変化の効果に期待する。
札幌でのデビュー戦を快勝し、いきなり重賞に挑んだ東スポ杯2歳Sでも2着。早々と素質の高さを示したが、2番人気に推された
ホープフルSで6着に敗れ、仕切り直しのス
プリングSでも9着に。陣営は体力面、気性面を考慮して、調教メニューを加減しながら態勢を整えてきた。本格化は秋以降の見込みだが、立て直しの兆しがうかがえるだけに2度目のG1の舞台で首位争いのシーンも期待できる。
さらに、先週から短期免許で来日したボウマンとのコンビも魅力たっぷり。「違った一面を引き出してくれたら。いい結果になればいいですね」と森助手。初めて挑む府中のマイルで、いきなりタイトル獲得の大仕事をやってのけても不思議じゃない。
提供:デイリースポーツ