「
ヴィクトリアマイル・G1」(13日、東京)
昨年10月の
清水Sを起点に怒濤(どとう)の4連勝。重賞3連勝中の
ミスパンテールが勢いを増している。前走の阪神牝馬Sでは、従来の差しから逃げに変じてV。3歳時は
桜花賞16着、
オークス10着と結果を残せなかったが、昨秋以降の充実ぶりは“すばらしい”の一語だ。
「能力があるのは分かっていたが、どういうふうに成長してくれるのか手探りだった。レースと調教の差が、馬自身で分かっていなかったように思う」と昆師。スイッチの入れ方を理解してきたことが、今の成績に結び付いているようだ。
目標の一戦に向け、仕上げの面でも勝負手を打った。前回は、ここを見据えて坂路中心のメニュー。そして、今回は1週前追い切りを栗東CWでこなす、通常のパターンに戻した。「このパターンをこの前は使っていませんでしたからね。そういう部分でも、今回の方が馬にメリハリが付いています」と指揮官は意図を明かす。
東京コースは
オークス以来となるが、もちろん当時とは全てが違う。「東京は合うと思っている。しっかりと馬をつくって、いい状態で臨みたい。あとはジョッキーに任せるだけ。すごい勝負師ですから」とうなずく。全幅の信頼を置く横山典に、最高の状態でバトンを渡したい。上昇カーブを描いて挑むマイル決戦。
ビッグタイトルはもう、手の届くところにある。
提供:デイリースポーツ