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リスグラシューに騎乗予定の
武豊騎手――今週から復帰ですが、競馬はご覧になっていましたか?
武 見ていましたよ。ゆっくり競馬を見る機会はあまりないですからね。36レース見ていました。
――さて、
リスグラシューですが前走の
阪神牝馬Sは3着でした。
武 メンバー的にスローペースになると思っていたのですが、器用さのある馬ではないので思った以上に遅いレースになってしまって、それが響いて3着だったかな、という感じでした。それでも走り自体は良かったので、それほど悪いレースではなかったです。
――この中間、1週前追い切りに騎乗されましたがその感触は?
武 もともと調教はすごく走る馬なんですけど。すごくいい動きで、タイムも思った以上に速かった。いい走りをしていました。昨年の今頃と比べるとすごく馬が力強くなりましたし、パワーアップしてるなと感じています。体調がいいんでしょうね。非常に気持ち良さそうに走っています。
――今朝の追い切りについては?
武 乗っていません。今週はそれほどやらないと言っていました。まぁ、予定どおりの調整が出来たんじゃないですかね。状態はいいと思いますけどね。
――東京マイルは重賞2勝の舞台です。
武 結果が出ていますし、いろんな距離で走っていますが1600が一番合っているなと思います。もともとイレ込むところがありますが、さらに(東京だと)入れ込むんですけど。ただ、結果が出ているのでいい舞台だと思います。しかも牝馬限定なので、この馬にとってはこのレースが一番GIを勝つチャンスのあるレースだと思います。この馬にとっては悲願のGI。すごく大きなチャンスだと思っています。
――レースぶりは変わっていますか?
武 スタートは相変わらず不安定で、3歳の春は馬ごみに入ると馬が体を硬くして走りをやめてしまうところが少しあったんですけど、今年の2戦は馬ごみでもまったくそういうところがなかった。馬ごみは問題ないですね。(レースパターンの)幅は出ました。でも、スタートは相変わらず。ゲート内での駐立ができないので不安はいつも抱えています。
――相手関係は?
武 (古馬)牝馬限定のGIは(春シーズン、日本では他には)ないので、ここを目標にしている馬たちばかりだと思います。牝馬といっても今は強い馬が多いのでなかなか勝つことは難しいと思いますけど、この馬ももうすぐ手が届くところまで来ているのでなんとかGI馬にしてあげたいですね。
――最後にひとこと。
武 2歳から乗せてもらって、昨年は牝馬三冠で本当に惜しいレースが続きました。なんとかGIを取りたいですね。この馬の力をとにかく出してあげたいという気持ちが強いですし、この馬の走りができれば十分チャンスはあると思います。
(取材・文:花岡貴子)