牝馬によるハンデ戦の
マーメイドS(GIII・牝馬限定・ハンデ・芝2000m)に、50キロの軽量で出走する
ルネイション。過去においても、軽ハンデ馬の好走が目立つレースだけに、期待できそうだ。
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ルネイション(牝5・美浦・
栗田徹)について、栗田調教師。斤量50キロ
「元々期待はしていたのですが、体質的になかなか回数を使えなくて、2走前(1000万下・6着)の後に思い切って半年休ませました 。以前は飼い葉食いが遅かったり、なかなか肉がつかなかったり、牝馬特有の精神面での難しさもあったのですが、それらがガラッと良くなって心身ともにパワーアップして放牧先から帰ってきました。休み明けとなった前走(テレ玉杯・1000万下・1着)は力強さと精神的な成長を感じる一戦でしたし、思い切って半年休ませたのが良い結果に結びついたと思います。2000mでしたが、距離もそれくらいあって良かったです。
自己条件の混合戦とどちらにするか迷ったのですが、輸送はあっても中3週で牝馬同士のハンデ戦ということもありますし、レース後1週間ほど馬の様子を見て、ここに向けて調整をしてきました。先週ウッドチップで65秒くらいを出して結構良い動きをしてだいぶできていますので、今週(6/6)は輸送を考慮して、坂路で軽く単走で追い切りました。
リラックスして良い動きでしたね。
ハンデは51、2キロくらいかなと考えていたのですが50キロだったので、
荻野極騎手に依頼しました。去年はブレークしましたし、フリーになって気持ちも新たに頑張ってくれるのではないかと期待しています。たまたま左回りの東京、新潟の1600mや1800mでレースをしてきましたが、武器である終いの脚を生かせるコースなら、右左にこだわりません。末脚が武器の馬なので、距離の2000mは良いのではないかと思います。前走も馬場の悪い内めから伸びてきましたので、道悪もそんなに苦にするタイプではないです。顔は可愛らしいですが、性格は結構きついです。それが良い方に出ているように思います」
美浦から出走する他の馬たちの追い切り後の各調教師のコメント。
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アルジャンテ(牝5・美浦・
尾関知人)について、尾関調教師。斤量52キロ
「ここ3走乗った3人のジョッキーは、距離を延ばした方が良さそうだと話していましたし、この馬はどちらかというとレース間隔があいていた方が走るので、慣れている阪神で今回2000mを使ってみます。距離延長もポイントですが、個人的には4回コーナーを回る競馬なので、集中力を保って最後に脚が使えるかがポイントになると思っています。
それを考えて、コーナーを4回回る追い切りを先週の週中と週末にやっています。輸送も考慮して負荷が軽いくらいのイメージで追い切っていますが、元気があってフットワークも軽く良い動きをしています。良馬場でやりたいですが、先週のように前が止まらない馬場になると難しいのではないかと思います」
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ワンブレスアウェイ(牝5・美浦・
古賀慎明)について、古賀調教師。斤量53キロ
「前走の
福島牝馬S(GIII・6着)後は短期放牧に出て、こちらに戻ってきてからも順調です。先週の追い切りも良い時計が出ましたし、今週(6/6)も良い時計を出しているように好調を維持してます。あとはうまくゲートを出て、スムーズな競馬をさせたいと思っています」
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フェイズベロシティ(牝5・美浦・
萩原清)について、萩原調教師。斤量51キロ
「間隔があいた点は問題ないですし、調教の動きも変わりなく順調に調整できています。重賞で相手関係が鍵になりますが、ハンデ差を生かして頑張ってほしいですね」
(取材・文:佐々木祥恵)