「
函館記念・G3」(15日、函館)
復活の兆しは感じられた。スタートを決めることができず、11頭立て10番手と後方からの競馬を強いられた
巴賞の
ブレスジャーニーだが、最後の直線では猛然と追い込んだ。繰り出した上がり3F34秒4の末脚はメンバー最速。1番人気に応えることはできず5着に敗れたものの、本来の決め手を久々に発揮しての敗戦だった。
「すごい脚を使ってくれましたね。内容は悪くなかったと思います。しまいだけのレースだった分もあるでしょうが、使った分のダメージもなかった。それも良かったです」と、山田助手は振り返る。
2歳時にサウジアラビアRC、東スポ杯2歳Sと重賞を連勝。後者では今年の
大阪杯を勝った
スワーヴリチャードを封じ込んだものの、その後に右トウ骨遠位端を骨折の悪夢を味わった。そんな素質馬がようやく復調気配を見せたわけだが、決して万全の状態ではなかったという。
「牧場から直接、函館に入って挑んだが、乗り込みが足らずにいくらか急仕上げでしたね。気が良く、真面目な馬なので走れたんだと思う」と山田助手は明かす。「寂しく見えたトモの筋肉も戻ってきましたし、中1週でも多少の上積みはあります」と前向きだ。
ハンデは56キロ。「重賞を勝っていますからこれぐらいかと。直線の短い函館は得意ではないと思いますが、距離延長も洋芝も悪くない。あとはレースが流れてほしい」と完全復活を願っている。
提供:デイリースポーツ