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【地方競馬】的場文男騎手が“佐々木竹見超え”をすることの意義 世界的視野から

  • 2018年07月25日(水) 21時15分
 大井・的場文男騎手の偉業達成が刻一刻と近づいている。「地方競馬通算最多勝利」で佐々木竹見元騎手の持つ記録を更新する「7152勝」まで、25日終了時点であと5勝となっている。東京シティ競馬(大井競馬)も各メディアも、金字塔として取り扱っているのはこの「地方競馬通算」で、「通算(地方+中央+海外)」や「国内通算(地方+中央)」はあまり顧みられていない印象だが、中央・海外も含めた「通算」で同騎手の記録を捉えるときに、見えてくる意義もある。

 それは、的場騎手が佐々木元騎手を「通算」で抜くということが、騎手の通算勝利数の世界ランキングで10位と9位が入れ替わるということである、ということ。

 現在世界ランク1位に君臨するのはブラジルのホルヘ・リカルド騎手(現役)で、これを書いている時点で12894勝。ただ、南米諸国の競馬の記録は競馬場毎の管理となっていることが多く、例えば競馬記録管理者によっては、アルゼンチンのパブロ・ファレロ騎手の母国ウルグアイでの920勝が認められず、カウントされていないというケースなども存在する。当然、通算勝利数の順位もそういった立場・解釈の違いによって変わってくる(ファレロ騎手はこの違いで世界6位になったり4位になったりしてしまう)。そのため、国際的にはジョッキーの勝利数記録を殊更に議論しない風潮があるということは付け加えておきたい。

 的場騎手と佐々木元騎手のケースでは、勝利数のほぼすべてが日本の地方競馬なので、そういった問題は生じない。また、“解釈”次第で両名を上回ってくる可能性のある騎手もいないと思われる。的場騎手は地方競馬以外での勝利が5つ(中央4勝+韓国1勝)、佐々木元騎手は2つ(中央2勝)なので、金字塔である「地方競馬通算」より「通算」の方が早く“佐々木竹見超え”達成となる。佐々木元騎手は通算7153勝。的場騎手があと2勝を挙げれば世界ランキングが入れ替わるのだ。

 また、的場騎手が「世界10位」となったのはつい最近のこと。カイザーヴァルツァに騎乗し圧勝した5月30日の浦和競馬第4R。通算7141勝を挙げたアメリカの名手クリス・マッキャロン元騎手を追い抜くという国際的意義のある勝利が、さきたま杯当日の浦和競馬場で実は挙げられていたのだった。

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