キーンランドCの過去10年の配当を見ると、3連単は10万超馬券が4回、そのほかは1万円台で、荒れる時もあれば堅い時もあり、傾向が読みづらい。ただ、10万超馬券決着となった4回とも、1・2番人気のいずれかは必ず馬券圏内に入っている。

　人気の一角になりそうなレッツゴードンキの取捨について考えてみる。重賞実績は言わずもがな、札幌コースに良績があり、一昨年は同レース3着で、休み明けの実績もある。さらに馬場を問わず、レース傾向も牝馬が好走しやすい重賞で、3着以内という意味では死角はほぼないといっていい。

　重箱の隅をつつくなら、スプリント戦での勝ち星がないこと、鞍上が今週から復帰で久々の競馬であること、あとは脚質面だろう。

　これだけの実績馬だが、スプリント戦は[0.3.2.3]。GIを除けば[0.0.2.0]で好走しているものの、GIを除く重賞では1着どころか、連に絡んだことがない。

　また、札幌の芝は先々週までは差し・追い込み馬も好走していたが、AコースからCコースに替わった先週からは明らかな逃げ・先行有利な馬場になっている。レッツゴードンキはスプリント戦のほとんどを中団で競馬をしているので、今回もおそらく同じ位置取りになるはず。そして、この馬のイメージといえばイン強襲。ここ最近のスプリント戦のほとんどはこの戦法で好走しており、今回のような小回りコース、前有利だと思えば、なおさら鞍上はイン強襲を意識するはず。一瞬の判断が命とりになるスプリント戦だけに、骨折明けで久々の競馬になる岩田騎手が最善の選択をできるかどうか、ここに死角があるかもしれない。

　仮に外を回す選択をしても、コースや脚質を考えると、先頭でゴールする可能性は低いか。大惨敗は考えづらいが、単勝や1着付けも狙いづらく、GIを見据えた仕上げだと想定すると、3〜5着あたりと予測する。

　最後に穴馬の条件について。今回はやはり前で競馬ができる馬がいい。かつ、夏競馬だけに実績はないが勢いのある近走好調馬。もしくは真逆の実績はあるが、ここ最近、自分の競馬ができなかった馬を狙ってみたい。

(文=トキタショウケイ)

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