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新潟記念・G3」(9月2日、新潟)
雪辱の秋へ、素質馬
ブラストワンピースが始動する。無傷の3連勝で挑んだダービーで5着。その悔しさを胸に、残る1冠へ、ここから
リスタート。美浦Wでの最終リハは、軽く仕掛けられただけでパートナーを圧倒。古馬を撃破し、さらなる高みへ向かう態勢は整った。2年余の長期休養から復帰を果たした
グリュイエールは、栗東坂路を軽めに登坂。休養明け3戦目で、いよいよ初のタイトル奪取に向かう。
ダービーの雪辱を、この秋に果たす。29日、
ブラストワンピースはどっしりとした体幹をしっかりと絞り込み、美浦Wを軽快に駆け抜けた。
サーワシントン(4歳500万下)を2馬身先に行かせて向正面から入場。4Fからサッと併せただけだが、直線へ向いてからの躍動感は“さすが”の一語だ。内から肩を大きく回転させて1馬身抜け出す。そこからさらに加速すると、軽く仕掛けられた程度で楽々3馬身突き放した。時計は4F53秒9-38秒8-12秒6と控えめながら、力強さを表に全開させた。
秋へ向けた3歳馬の始動戦としては、異色の選択には違いない。だからなおさら、仕上げに抜かりはない。大竹師も納得した様子で「いい動きだった」とうなずいた。「1週前にしっかりと追っているので半マイルからだが、予定通り。昨日(28日)の段階で535キロの体重が、輸送して前走(532キロ)より少しマイナスぐらいになるんじゃないか」と見通しを語った。
3角から内へ取り付くところで少しモタモタしたが、そこは始動戦。ここで仕上がり切っていても、かえって困る。切れ味の質としても、カミソリよりナタに形容されるタイプだ。「新潟は瞬発力のある馬が出てくるけど、うちも新馬戦でヨーイドンの競馬を勝っているからね」。
デビューから3連勝で挑んだダービーは5着。古馬を撃破し、世代最後の1冠へ向けて最高のスタートを切りたい。
提供:デイリースポーツ