紫苑Sは本番の
秋華賞には無関係というイメージがあった。しかし、重賞に格上げされた初年度の一昨年は、ここを
ステップにした
ヴィブロス・
パールコードが
秋華賞で1・2着して、昨年も
ディアドラがここと
秋華賞を連勝した。上がり勝負になりやすい
ローズSより、スタミナを要する
紫苑Sのほうが、
秋華賞との類似性はむしろ高いのかもしれない。
1.差し・追い込み優勢
開幕週の中山ということで先行馬の前残りを狙いたくなるところだが、
紫苑Sにおいてはそれは得策ではない。オープン特別時代を含めた過去10年のうち、新潟開催の2014年を除いた9回で、逃げ・先行で連対した馬は3頭のみ。牝馬にとって中山芝2000mはタフな条件であり、逃げ・先行で好走するのは簡単ではない。
2.
オークス組は妙味が薄い
前走が
オークスだった馬は、新潟開催を含む過去10年で[1-0-4-19]。重賞になってメンバーが揃うようになった一昨年以降もこの傾向は続いていて、連対馬4頭のうち3頭までが3か月以内に競馬を使われていた馬だった。
3.狙いは前走1000万条件組
過去10年で前走500万条件だった馬が3勝2着4回で勝率4.1%・連対率9.6%、前走が
JRAの重賞だった馬が2勝2着2回で勝率4.8%・連対率9.5%。これに対して、前走が1000万条件だったという馬が4勝2着3回で勝率15.4%・連対率26.9%と、圧倒的とも言える優秀な成績を収めている。
サラスに注目したい。前走の
京橋特別(1000万)は重馬場のスローペースで逃げ馬を捉え損ねて2着に敗れたが、上がり3Fは最速をマーク。
紫苑Sで通用するレベルの実力を示した。中山を得意とする
田辺裕信騎手を手配して、ここに向けて乗り込みも入念だ。