サマーマイルシリーズ第3戦の
京成杯オータムハンデ(GIII・ハンデ・中山芝1600m)に出走する各馬が、5日(水)に最終追い切りを行った。追い切り後の関係者のコメント。
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ロードクエスト(牡5・美浦・
小島茂之)について、土明調教助手。
「今年の初めから1200mを使ってきましたが、前走(
関屋記念・GIII・5着)ではそれが良い意味で結果に繋がったと思います。最近の傾向を見ると後ろからの競馬では厳しいですし、この馬も年齢的にズブさが出てきましたので、脚質に幅を持たせるために前めのポジションで競馬をしています。ただその分、前走は終いが甘くなったので、そこが課題ですね。
前走後は短期放牧に出しました。馬に硬さがありましたので、プールとトレッドミルに行ってから調教をしたところ、硬さがとれてきました。ゲートが速くないので、一完歩、二完歩を速くすることと、意識的に前に出していって動けるよう、日頃から調教をしています。今日の追い切りでは、先頭で走らせておいて後ろからのプレッシャーでどこまで踏ん張れるかを見たかったのですが、動きは良かったですし、後ろからのプレッシャーにヤル気を出してくれて良い頃の雰囲気に戻っています。
古馬になってドシッと落ち着いて、ムキになるところも少なくなりましたし、折り合い面での心配もなくなってきました。マイルは勝っている距離ですし、中山も相性が良いと思います。あとは好位置からの競馬で、どれだけやれるかですね。一昨年も勝っていますので、このレースで復活してほしいです」
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ミッキーグローリー(牡5・美浦・
国枝栄)について、国枝調教師。
「5走前(古作特別・500万)は休み明けの分もあって6着に負けたのだと思います。今回もレース間隔はあきましたが、今日の追い切りの動きも良かったので、とても良い状態で臨めそうです。
脚元にいろいろあってこのクラスまで上がるにのに時間がかかりましたが、今は心身共に成長してきました。スピードがあって操縦性が高く乗りやすい馬だと思いますし、反応も良いので、レースでは最初は我慢してどこかで動いていくという形が合っているでしょう」
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ヤングマンパワー(牡6・美浦・
手塚貴久)について、手塚調教師。
「春の
マイラーズCで大敗した時はどうしたのかと思ったのですが、夏場に向けて調子を上げてくるのと、
関屋記念(4着)は相性が良いレースなので前走は出走させることにしました。まだ調教では重い感じもあっての4着ですから、やはり
関屋記念とは相性が良いのだと思います。
また前走はプラス体重でしたが、夏場は体が増える傾向にありますからね。前走後も追い切りをしっかりできていて順調ですし、状態は前走以上だと思います。今日は松岡ジョッキーに終い伸ばすように指示しましたが、しっかり追ってもらって良い追い切りができました。
以前は左回りを中心に走らせてきましたが、脚質にも幅が出てきましたので、右回りも問題ないでしょう。ハンデは重いですが、GIIIなら頑張ってくれると思います」
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ショウナンアンセム(牡5・美浦・
田中剛)について、田中調教師。
「前走(
関屋記念・10着)後も状態は良い意味で平行線ですが、腰が以前に比べるとしっかりしてきたこともあり、スタートが良くなっています。気持ちが大事なところのある馬なので、前走は微妙なペースの違いが影響したのかもしれません、前走で苦しい思いをして、最後に交わされてしまったという悪いイメージが残っていなければと思います。
スタートをしてしまえば馬が勝手に前に行きますし、抑えずに気分を大事に走らせる競馬が合っているでしょう。スタートと展開次第になりそうですね」
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ストーミーシー(牡5・美浦・
斎藤誠)について、相田調教助手。
「今日の追い切りではゴール前の動きも良く、骨折明けでも出走態勢は整っています。重いウッドチップコースは苦手でしたが、しっかり走れるようになってきて成長も感じますね」
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ゴールドサーベラス(牡6・美浦・
清水英克)について、清水調教師。
「前走(
函館記念・GIII・7着)は滞在競馬で馬が
リラックスできていました。今回は輸送競馬がどうかですね。今週は馬が少し
モコモコした感じがしましたので、今日はビッシリと追い切りました。これで変わってくるでしょう。前走は少し距離が長かったので、ベストのマイルで改めてですね」
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ミュゼエイリアン(セン6・美浦・
黒岩陽一)について、黒岩調教師。
「前走(福島テレビOP・6着)の時は夏場で調整を手控えましたが、今回は涼しくなってきたのでしっかり調整できていて、先週土曜と今日、坂路で52秒台の時計を出しています。気が良い馬なので、前々で競馬をして、開幕週の馬場を生かす形でレースができればと思っています。ハンデの56キロも想定内です」
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ダイワリベラル(牡7・美浦・
菊沢隆徳)について、菊沢調教師。
「ここのところ涼しくなってきて動きが良くなっていますし、元気がありますね。ここのところ道悪になるなど、この馬には条件が悪くて結果が出なかったというのもありますが、年齢的なものもあるのかなとも思っていました。ただ今回は得意の中山ですし、目覚めてほしいですね」
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トウショウドラフタ(牡5・美浦・
萱野浩二)について、萱野調教師。
「勝ててはいないですが、毎回、最後はそれなりに伸びてはきています。相変わらず状態は良いですし、今回はもう少し前めの位置取りで積極的な競馬をさせたいですね」
(取材・文:佐々木祥恵)