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「勝ってほしいような、ほしくないような」コズミック佐藤助手の発言の真意とは/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年09月13日(木) 18時00分
 果たしてどこまで強いのか――。セントライト記念の焦点はこの一語に尽きようか。主役は骨折で春のクラシックを棒に振ったレイエンダ。3戦3勝の無敗実績に加えてダービー馬レイデオロの全弟たる血統背景が、スーパーホース誕生の期待を高めている。もっとも実績はまだ1000万下を勝ったばかり。皐月賞11着ケイティクレバーが1600万下(日本海S)2着だから、素質馬が揃う今回が真価を問う正念場だろう。

「(ダービー5着の)ブラストワンピース新潟記念であんな強い勝ち方をしたんだからね。こっちもダービー3着に恥じない走りをしないとな」

 コズミックフォースを送り出す国枝栄調教師のこの言葉は、人気を集めるレイエンダへの宣戦布告にも聞こえる。昨秋は現4歳のダービー経験馬が古馬を次々撃破し最強世代と称されたが、近年はクラシック路線を歩むことが無類の経験値となる。その意味でダービー出走馬が参戦するこの一戦、秋の競馬シーンを占う舞台であるのだが…。

「勝ってほしいような、勝ってほしくないような…。微妙な一戦だねぇ」

 実はこんな不届き? な声がコズミック陣営から聞こえている。声の主は番頭格の佐藤勝美助手。その真意とは?

アーモンドアイは別格としても、牡馬でデビュー当初に最大級の期待をかけたのがこの馬。だからダービー3着(16番人気)がフロックとは思わないし、あれくらい力はあると踏んでいた。だから逆に解せないのは、過去6戦で唯一、崩れたすみれS(5着)。その敗因を分析すれば、重賞好走(京成杯2着)後の輸送(阪神)競馬という答えが浮かんでくるから悩ましいんだ」

 そのすみれSは馬体重12キロ減での出走。数字は消耗度を如実に示すが、長距離輸送のみが原因と同助手は捉えていない。

「競馬に行けば目一杯走る真面目な気性。対照的に体がきゃしゃで、レースのダメージをすぐに回復する体力が当時はついていなかった。それに輸送が重なり反動が出たというのがオレの見立て。だから菊花賞を狙う意味で、輸送前の今回はソコソコでいいのかなと(笑)」

 とはいえ放牧明けでフレッシュな今回こそが、実は大いなる馬券の狙い目。むろん「体がひと回り大きくなり、中身もしっかりした」(国枝師)とあれば菊花賞もチャンスがありそうだが…。

 まずはダービー3着馬が“どこまで強いか”をしっかり見極めてみたい。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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