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スプリンターズS・G1」(30日、中山)
ス
プリント王国の刺客が何とも不気味だ。香港馬ラッキーバブルズが27日、中山芝で軽快な動きを披露した。来日当初は環境の変化に戸惑っていたが、ここにきて落ち着きを増している。06年
安田記念をブリッシュラックで制したプレブルとのコンビでJRA・G1タイトルをもぎ取るか。
稍重馬場をものともせずに軽快な走りを見せつけた。中山の芝コースに登場した香港馬ラッキーバブルズは、しまい重点の内容で4F54秒1-37秒6-11秒9をマーク。ラスト600メートルからグイッと加速し、鋭い伸び脚を発揮した。
騎乗したプレブルは「ここまで1頭で滞在し、馬に迷いがあったが、きょうの動きは良かった。気持ち良さそうに走っていたよ」と納得の表情。繊細な気性で中山競馬場へ移動後の25、26日は右回りでの調整ができなかった。それが、追い切りでは右回りでしっかり走り切った。「緩い馬場で時計は出なかったものの、いい感じだった」と合格点を与えた。
17年
チェアマンズスプリントプライズ・香港G1を制したものの、その後はひと息の成績。今年の同レースも5着で
ファインニードル(4着)に後れを取った。「トップホースではないかもしれないが、安定感はある」と鞍上。前走のプレミアC・香港G3は久々の1400メートル戦で59キロを背負いながらも、僅差3着に好走と復活の兆しはある。「ここに向けて自信につながった」と手応えをつかんでいる。
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ファインニードルは香港で対戦しているし、他の日本馬もVTRでチェックしている」と主戦はラ
イバル分析に余念なし。「このような緩い馬場は
ファインニードルにとって不利ではないかな。チャンスだよ」と不敵な笑みを浮かべた。ス
プリント王国からやってきた刺客が、日本でのG1奪取を虎視たんたんと狙っている。
提供:デイリースポーツ