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武豊、前人未到のJRA通算4000勝! 縁深い“メイショウ”で記録達成

デイリースポーツ
  • 2018年09月30日(日) 06時00分
 競馬界のレジェンドが、また新たな金字塔を打ち立てた。29日の阪神10Rを4番人気メイショウカズヒメで制し、武豊騎手(49)=栗東・フリー=が、前人未到のJRA通算4000勝を達成。マジック“3”で迎えたこの日、円熟した技がさえ渡り、瞬く間に3勝を積み上げて、空前絶後の大記録を成し遂げた。

 さすがは千両役者だ。昨晩から降り続いた雨も、まるでセレモニーに合わせたかのように、この瞬間だけはピタッとやんだ。口取り写真では、馬上ではにかみながら4000勝達成を示す右手の指で“4”。その後、スタンド側へその手を向け、詰めかけた大勢のファンの声援に応えた。

 1987年3月1日にデビューを迎えた思い出の地・阪神競馬場で大台に到達。「きょう達成できてホッとしています。多くの人、そして馬に恵まれました」と満面の笑みを浮かべた。深い縁を感じるのが松本好雄オーナーだ。身にまとった青とピンクのカラーは、3900勝達成時と同じ“メイショウ”の勝負服。「父の代からお世話になって、長年支持していただいている。一段とうれしく思います」と感謝を口にする。

 セレモニーではこの日、阪神競馬場で騎乗したジョッキー全員が、黒地に紫のTシャツ&キャップをそろえて登場。4000勝プラカードを掲げた実弟の武幸四郎調教師を先頭に、大先輩の偉業達成をたたえた。「ともに戦っている仲間。一番うれしいですね」。後輩たちからのサプライズ演出に、熱いものがこみ上げてきた。

 07年7月に岡部幸雄元騎手が持っていた最多勝利記録を塗り替えたあとは、道なき道をひた走ってきた。それでも、第一人者の飽くなき探究心はまだまだ尽きない。「これで終わったわけじゃない。もっと実力をつけたいし、もっと結果を出したい。難しいとは思いますがもう一度、リーディングを獲りたい。凱旋門賞には毎年、その場にいたい。いつか必ず勝ちたいレースですね」

 “次なる目標”を問われると、「あしたのレースです。早く4001勝をしたいです」と笑顔で答えたユタカ。きょうのG1・スプリンターズSにはラインスピリットで参戦、そして10月7日には世界最高峰レース・凱旋門賞クリンチャーで挑む。まだ見ぬ景色を追い求めて、レジェンドは第一線を走り続ける。

提供:デイリースポーツ

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