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名牝ウオッカ第5子にしてついに大物出現 タニノミッション来週東京デビュー/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2018年10月11日(木) 18時00分
 歴史に名を残したあの馬の産駒が今開催の東京でデビューを予定している。07年日本ダービーを筆頭にGIを7勝。カリスマ的な人気を誇ったウオッカの5番目の子、タニノミッション(牝=父インヴィンシブルスピリット・中竹)がその馬だ。

 正直、デビューしたこれまでの4頭は期待されたほどの活躍をしていないと言われているが、母ウオッカだけではなく、その産駒のすべてに乗り続けてきた岸本助手は「人気があった馬なのは分かるけど、その子供に対する期待が高すぎるよ。(タニノ)フランケルなんて、あれだけ緩い状態でも3つ勝っているわけだし、頑張ってると思う」と周囲の評価に首をかしげる。

 確かに最初の2頭は未勝利に終わったものの、現5歳のタニノアーバンシーは4勝。前述のタニノフランケル武豊騎乗で挑む今週末(13日)の大原Sで勝ち星を積み上げる可能性があり、まるで走っていないわけではない。とはいえ、単なる名牝ではなく、走るたびに感動を巻き起こしたあのウオッカの子だ。期待が高すぎると言われても、母のようにGIの舞台で走る姿が見たい――。こちらの勝手な願いと理解しながら、その日が来るのを期待しているわけで…。

 そこでタニノミッションだ。先週の木曜にゲート試験を合格したばかり。にもかかわらず、早々とモレイラを確保して来週(20日)の東京芝1600メートルでデビューすることを決めた。どう考えても攻め不足。これで本当に大丈夫? それでも、今回も馬上で感触を確かめている岸本助手はキッパリ断言する。

「これは走るよ。兄姉と比べても間違いなくいい。これまでのウオッカの子はフットワークこそ大きいけど、軽さがなくてドタドタと走っている感じがあった。でも、こいつは違う。スピードに加えて切れもある。父親が短いところの馬に替わってるのが大きいんだと思うね」

 今回の父はインヴィンシブルスピリット。これまでのシーザスターズ、フランケルと比べれば、その現役成績は目立たない(GI勝ちはスプリントCのみ)かもしれないが、種牡馬としての活躍は顕著で、同馬の後継種牡馬であるアイアムインヴィンシブルはスプリント王国のオーストラリアで昨年のサイアーランキング2位になっているほど。今後も繁栄は間違いなしのスピード血統だ。

「胴が詰まっているところがあるし、乗っていても距離が持たない感じはする。まあ、牝馬だからマイルまでこなしてくれれば十分だし、お母さんと同じ路線で黄菊賞から阪神JFやな」

 最後のひと言は冗談半分だが、同助手とは長年の付き合い。その雰囲気で能力の高さを感じているのは分かる。東京競馬場でGIを6勝し、東京の申し子とまで言われたウオッカ。もっとも、彼女のこれまでの産駒は東京で勝ち鞍を挙げていない。このコースを大好きなウオッカの子が勝つようなことがあれば、感情の高ぶりを抑えられないかも――。トレセン一のウオッカファンを自任する記者は思うのである。

(松浪大樹)

東京スポーツ

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