「富士S・G3」(20日、東京)
好位2番手追走からあっさりと抜け出す完勝劇。2番人気の
ロジクライが、16年
シンザン記念以来となる重賞Vで、完全復活へののろしを上げた。
好スタートからダッシュを利かせて前に出ると、逃げた
マルターズアポジーの直後へ。「この馬の前走を見て、いいペースを維持できる馬だと思った。いいポジションが取りたかった」。これで重賞騎乗機会3連勝となったルメールは、初コンビで挑んだ一戦を笑顔で振り返る。
直線に向くと、残り200メートルで先頭へ。そこからさらに末脚を伸ばすと、一気に後続との差を2馬身に広げてゴール。しかも、従来の記録を0秒3更新する1分31秒7のレースレコードのおまけ付きだ。
3歳1月の
シンザン記念を制してクラシックを嘱望されたが、左前の深管を痛めて1年11カ月の長期休養へ。準オープンの再出発から8戦目で、再び重賞勝ちにたどり着いた。須貝師は「きょうは強かったね。いい位置を取ったので、安心した気持ちで見てました」と満面の笑み。長い休養を経てのG3勝ちだけに、「ブランクの間、牧場にもオーナーにも辛抱してもらって…」と感慨深げにほほ笑んだ。
次はいよいよマイルCS(11月18日・京都)でG1獲りを狙う。指揮官は「馬の様子を見てからですが、向かって行ってもいいと思っています」とキッパリ。混戦のマイル界統一へ、楽しみな一頭が名乗りを上げた。
提供:デイリースポーツ