マイルCSの前哨戦だが、
スプリンターズSからの間隔も中3週と適当なので、ス
プリントを主戦場にする馬たちのためのレースという側面も持つ。各馬の適性も思惑もさまざまなので、なかなかすんなりとは決着しないレースになっている。
1.重賞実績がものを言う
過去10年の勝ち馬のうち9頭には、それ以前に重賞を勝った実績があった。そのうちGIウィナーが2頭、GIIウィナーが4頭。唯一の例外である昨年の
サングレーザーにも、2歳時に
デイリー杯2歳Sで3着した実績があった。
2.中距離経験に注目
昨年の勝ち馬
サングレーザーは2歳時にはクラシック出走を目指して
ホープフルSにも出走していた。一昨年の
サトノアラジンも同様で、東京スポーツ杯2歳S、ラジオNIKKEI杯2歳Sでは1番人気に支持された。2015年の
アルビアーノは芝1800mの
フラワーC勝ち馬で、2013年の
コパノリチャードは
皐月賞で5番人気と穴人気した。ずっと短距離ばかり使われている馬よりも、若い頃には中距離の大舞台を使われていた馬のほうが優位に立っている。
3.GI好走馬の登竜門
最近6年間の勝ち馬は、
サングレーザー、
サトノアラジン、
アルビアーノ、
ミッキーアイル、
コパノリチャード、
グランプリボス。それぞれ、以降の短距離からマイルのGIで馬券圏内に入っている。GIでも好走できるような底力の裏付けがないと、ここを勝ち切ることは難しい。
ロードクエストは
新潟2歳Sを圧勝し、
ホープフルSでも1番人気に支持された(2着)。古馬になってからはスランプに陥っていたが、ここへきて好位からの競馬を身につけ、前走の
京成杯オータムHでは0.2秒差の4着。3歳時には
NHKマイルCで2着に入ったように、完全に復調すればGIでも期待できる存在だ。2歳時以来となる
ミルコ・デムーロ騎手とのコンビ復活もあって、結果を出したい一戦だろう。