「
デイリー杯2歳S・G2」(10日、京都)
ジョッキーから調教師に転身し、今年3月に厩舎を開業した武幸師。鞍上に兄・
武豊を迎えた初陣で初勝利を飾り、14勝(8日現在)は今年開業の調教師7人でも、最多を誇る。そんな新進気鋭のトレーナーが、
デイリー杯2歳Sに送り込むのが
ハッピーアワーだ。
未勝利勝ちに続き、
すずらん賞でオープンV。ここまで4戦2勝、2着2回と底を見せていない。武幸師は「常に頑張るし、前向き。走るのが好きな馬。回転が速くてトップスピードにすぐ乗る」とセールスポイントを強調した。
今回、初のマイル戦となるが「道中次第だね。外回りだし、力むともたない。穏やかに走れるかでしょう」と分析。「輸送で減った体を戻しながらだったけど、早めに帰厩したので時間はたっぷりとあったからね。体調はいい」と前走後の仕上げには胸を張る。
秋山を背に2連勝。このコンビでは計5勝を挙げ、厩舎にとって最も成績がいい。小学生の時からの長い付き合いだが、「同級生だから頼むわけじゃない。一人のジョッキーとして、信頼して依頼している」とトレーナー。秋山も「依頼されるのはありがたい。もう“コウちゃん”ではなくて、調教師ですからね。期待に応えたい」と口元を強く結ぶ。
重賞はクイーンS(
ティーエスクライ11着)以来、2度目の挑戦。「ジョッキー時代の経験から、競馬は負けることの方が多いのは分かっているから。重賞だからといって舞い上がることもない」。あくまでも自然体で-。出世レースで重賞初制覇を狙う。
提供:デイリースポーツ