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【エリザベス女王杯】連覇で引退の花道を飾ったメジロドーベル/女王連覇物語

  • 2018年11月09日(金) 19時15分
 昨年の覇者・モズカッチャンに史上4頭目の連覇の期待がかかる、今年のエリザベス女王杯。「女王連覇物語」と題して、連覇を果たした3頭に迫る。今回は1998年・1999年のメジロドーベルをお送りする。

■牝馬同士では無類の強さを発揮

 阪神3歳牝馬S(現在の阪神JF)を制して、2歳女王の座に就いたメジロドーベル。クラシックはライバルキョウエイマーチと1・2番人気を分け合い、オークス秋華賞の2冠を制した。

 1998年、4歳になると春は牡馬混合のレースを4戦するが、勝つことはできなかった。久々の勝利は秋緒戦の府中牝馬S、58キロを背負った1年ぶりの復活劇で、エリザベス女王杯へ駒を進める。

 この年のエリザベス女王杯は、3世代のオークス馬が顔をそろえた。圧倒的支持を集める1番人気は5歳のエアグルーヴ。牡馬の一線級と互角にわたりあっており、牝馬同士ならば一枚上と見られていたのだ。2番人気はメジロドーベル、そして3番人気にその年のオークスエリモエクセルが支持されていた。

 レースは、1000m通過1:02.0というゆったりした流れ。最内枠からスタートしたメジロドーベルは向正面に入るとやや掛かり気味で、吉田豊騎手がなだめながら中団の内を進む。並ぶ形でメジロドーベルエリモエクセルもその直後につける。3コーナー過ぎ、エアグルーヴが外から早めに動いて位置を上げていく。直線も外を追い込むエアグルーヴだったが、なかなか前を捕らえることができない。そこで内から抜け出したのがメジロドーベルだった。先に抜け出しを図っていた2着のランフォザドリームを交わし、1馬身1/4差でゴール。エアグルーヴは追い込み届かず、3着に終わった。2週後のジャパンCが目標だったとはいえ、直接対決4戦目にして初めて、メジロドーベルが先着を果たした。ゴールの瞬間に左の人差し指を突きあげた吉田豊騎手は「なんとか1回エアグルーヴに勝ち、牝馬の女王になれてよかった」とコメントした。

 この後、前年に続き有馬記念に挑戦するも、掛かって失速し9着に敗れた。

 1999年は中山牝馬Sで始動し、58.5キロものハンデを背負いながら2着に粘った。ところがその後、故障を発症して春は全休した。

 7か月ぶりとなる毎日王冠は6着。ただ、ひと叩きされて本番は前年以上という状態で挑むことに。メジロドーベルは前年に続き2番人気、1番人気は前年の二冠牝馬ファレノプシス、そしてエリモエクセルも前年と同じ3番人気だった。

 内枠スタートのメジロドーベルはやはり行きたがったが、向正面では落ち着いて中団の内ぴったりを追走する。その外にファレノプシス、さらに外をエリモエクセル。3頭は坂の頂上から3列目で併走しながら直線を向く。そこからまたも内を抜け出したのは、メジロドーベルだった。見事に連覇で引退の花道を飾った。

 牝馬史上初のGI5勝、4年連続JRA賞受賞、牝馬初の4年連続GI制覇という数々の記録を打ち立て、牝馬限定戦では8勝してすべて馬券圏内だったメジロドーベル。たしかに、牡馬相手の重賞はオールカマーの1勝のみで、GIを勝つことはできなかった。それでも、21戦すべてに騎乗し、デビュー3年目でGIジョッキーとなった吉田豊騎手との名コンビぶりが色あせることはない。

 メジロドーベルは2年前に繁殖生活も終えた。そして24歳となった今夏、函館競馬場で元気な姿をファンに魅せた。

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