先週は
リスグラシューが悲願のGI制覇となりました。直線での叩き合い、ホント凄かったですね!そして、この3日間で栗東トレセン内でモレイラ騎手を称賛する声を何度となく聞きました。そして、これまでGIをはじめ重賞では2着3着の多かったことについても、矢作師は「勝たなければおかしい馬だったからね」と“GIを勝つべき馬”だったことを強調していました。
今回の勝利はもちろん騎乗のすばらしさもありましたが、以前は輸送があまり得意ではなかった彼女が古馬となってそういった弱点が解消したことも大きいと察します。心身ともに強くたくましくなったのも悲願を果たした要因のひとつにあるでしょう。そうやった積み重ねがようやく花開いたのだと思います。
この中間、月曜も水曜も
リスグラシューの様子を見に行きましたが、厩舎の方々のお話によれば目立った疲れも見せていないようです。よかった!
そして、2つ隣の馬房には今週
マイルCSに出走予定の
モズアスコットがいます。こちらは
JRAマイルGIの春秋制覇がかかっていますね。こちらも状態はよく、先週に続いてGI制覇を思わせます。
「厩舎に勢いがついたのは間違いないですね」(矢作師)
矢作師は今朝の追い切りについて「思った以上の時計と動きだった」と高評価。坂路で行われましたが、時計は51.5-37.3-24.1-12.0でした。
「52秒台くらいの想定だったんですけれども、ちょっと速いくらいでした。一切無理をしていないとクリストフも言っていましたので、なにも問題ないと思います」(矢作師)
マイルCSはどの陣営も「メンバーが強い」と口にします。それぞれ、自分たちの馬も強いが相手も手強いと警戒している様子が伺えます。
モズアスコット陣営もしかり。それでも、矢作師はその中でも愛馬が一番強いと言い切っていました。
「今回、メンバーは強いですね。強いというか、いいメンバーが揃っています。とても面白い競馬になりそうです。でも、その中でもこの馬が一番強いと確信しています」
スワンS2着については「負けてはいけないとは思っていましたが、どうしても休み明けで調教だけでは仕上がり切らない馬ということと、他の馬より2キロ重く背負っていた(斤量58キロ)分かな、と分析しています」と矢作師はみています。
「状態は前走から間違いなく上がっていると思います。前回、迷惑をかけたお客様にもいっぱい馬券を買ってもらって、応援してもらいたいなと思っています」(矢作師)
(取材・文:花岡貴子)