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雌伏の時を経たミッキーグローリー&戸崎騎手に期待/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年11月15日(木) 18時00分
 先週日曜の京都競馬場で衝撃的な出来事が起きた。第1Rから第11Rエリザベス女王杯に至るまで、勝利騎手の名前が、すべてカタカナで埋め尽くされたのだ(内訳はモレイラ5勝、ルメール3勝、C・デムーロ3勝)。

 最終12Rこそ藤岡佑が勝利して“完全制覇”を免れたが、2〜4着の並びはモレイラ→ルメール→C・デムーロの順。ジョッキーの勢力図は岩田、戸崎圭の(地)時代から(外)、[外]の時代に移行したということか。

 モンゴル人力士全盛を迎えた大相撲同様、JRAにも国際化の大きな波が押し寄せている。日本人のスター騎手を本気で育てる気があるならば、競馬学校のあり方、素材たる候補生集めを根本から見つめ直す必要がありそうだ。

 さて、今週のGIマイルCSも“時代の流れ”を象徴する顔触れだ。1番人気と目されるモズアスコット=ルメールを筆頭に、ムーア、ビュイック、M・デムーロ、C・デムーロ…。上位人気5頭が、すべて“カタカナ騎手”で埋まる可能性も低くない。それでも、当方が買いたいのは“(地)騎手”戸崎圭を鞍上に迎えたミッキーグローリー。先週の岩田=クロコスミアに味をしめたわけではない。力量はヒケを取らぬと踏んでの決断だ。

「コレ、うちのオープン馬だから。今後を楽しみにしておいてよ」

 国枝キュウ舎の佐藤勝美助手にこう告げられたのは昨夏、札幌出張から美浦に戻った直後である。最初は意味さえ分からなかった。なぜなら当時は、まだ5戦2勝(初勝利は3戦目)。加えて屈腱炎から約1年半ぶりの復帰戦(500万下)を迎えた間際だったが、慧眼ぶりは如実に示された。その後わずか5戦でオープン入り。初重賞になった前走の京成杯AHも難なくゲットである。

「長い温泉治療を経て、ようやく戻ってきた馬。脚元の関係から坂路調教しかできないけど、まだまだ伸びシロがあるし、GIIIで満足できる馬とは俺も思っちゃいないよ」

 こう語るのは国枝調教師。果たして名伯楽は最大たる“伸びシロ”をどのあたりに見るのか?

「まだキャリア11戦。徐々に馬が自分のすべき仕事を理解してきたし、体もずいぶん良くなったね。3勝を挙げる中山のイメージは強いけど、持ち味はタメた際の爆発力。その意味で本来は広いコース向きと思う。ハンデ差はあったけど、負かしたロジクライが次走の富士Sを完勝だから決め手はヒケを取らないはず」(同師)

 今週も(外)、[外]を脅かすのは(地)騎手かも。雌伏の時を経たコンビに期待を込めて◎を打ってみる。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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