■スワーヴリチャードを管理する庄野靖志調教師

――前走の天皇賞(秋)を振り返ってください。
庄野　オーナーをはじめ、たくさんの方々に支持していただいたんですけれどもね。結果を出せなくて、期待に応えられなくて残念な気持ちです。

――レースぶりについてはいかがでしょうか？
庄野　うーん、出遅れてしまったので、位置取りも良くなかったんですれども。最後もあまり反応できなくて、ジョッキーも無理しないでレースを終えたんですけれども。

――中間の調整は？
庄野　前走は体的には疲れた競馬ではなかったですし、回復も本当に早かったのですぐに調教することができました。それ以降は坂路と馬場の両方を使いながら順調には調教できています。

――1週前と今週、ともにミルコ・デムーロ騎手が騎乗しています。
庄野　時計も速すぎず遅すぎず、前にペースメーカーを置きながらですけれども。馬が走りたい気持ちがすごく伝わってきていますのでね。当週競馬までしっかりとエネルギーを溜めていきたいなと思います。

――今日の時点でミルコ・デムーロ騎手とはどのような話をしましたか？
庄野　まだ追い切りが終わってから軽くしか話していないんですが「良かったよ」と聞いています。

――今回の調整について、前走からあまりダメージがなかった分、いい方に出るということでしょうか？
庄野　そうであって欲しいですね。

――今回の舞台は東京の2400。ダービー以来となります。
庄野　ダービーで2着。そのあとアルゼンチン共和国杯で2500mを経験しています。距離や舞台については特に問題ないと思います。あとは本当に馬のやる気といいますか、走る気持ちを全面に出して欲しいですね。

――スタートについて対策は？
庄野　いつもどおりです。ゲート練習だけはしています。

――理想のレース運びはどのようにお考えでしょうか？
庄野　うーん、そうですね。前走もゲートの出が悪かったですしね。やっぱり位置取りは大事だと思うんですけど…ゲートが開くまではわからない部分もあるんですけど。あとはジョッキーがリチャードのことをよくわかってくれているので。そのへんに関してはあとでジョッキーと話しながら考えていきたいと思います。

――ある程度、ジョッキーに任せる部分も大きい？
庄野　ゲートが開いてしまったらね、ジョッキーの判断なので。

――相手関係は？
庄野　やっぱりGIですし、みんな強い馬がそろいますからね。メンバー云々相手云々というより、僕たちは本当にリチャードの力を信じてこの馬の競馬だけ出来たらいいなと思います。

――春先の競馬が理想ということになりますか？
庄野　そうですね。春先と言いましてもね、大阪杯もゲートの出はもうひとつでしたし。そのへんで気をつけなければいけないところはいっぱいあると思うのですが。まだまだ先のある馬だと思いますし、まずは一戦一戦大事にいきたいと思います。

――ファンの皆さんへメッセージを。
庄野　前走はちょっと残念な結果ではありましたけれども、僕たちもリチャードのことは信じて毎日過ごしています。彼もまだまだ先のある馬だと思っていますので、強いリチャードを僕たちも見たいですし、皆さんにお見せできるよう頑張りたいと思います。

(取材・文：花岡貴子)