血統や配合の緻密な分析をもとに、デビュー前から競走馬の能力や適性をかなり的確に把握されているのが血統評論家の栗山求さんです。だからこそ、デビュー間もない馬たちが集う
阪神JFでも、2年連続での3連単的中となったのでしょう。どちらの年も、軸馬を1頭決めて相手5頭を選ぶ
スタイル。最終決断は「
ウマい馬券」でご覧いただくとして、ここでは、栗山流の好走馬候補の絞り込み方法に迫ります。
最初にうかがったのが、阪神JFに対する予想の基本的な考え方。
「格の高い、競走馬の能力を測るのに最適なレースです。道中のラップも緩まず、平均的に流れることでスピードの持続力が求められるとともに、最後の長い直線での末脚も問われる。血統的な底力が必要で、素質勝負になると考えて予想しています」
だからこそ、栗山さんはリーディングサイアーであり、コース適性も高い
ディープインパクト産駒を重視するし、ノーザンファーム生産馬にも逆らいません。ただし、そこに一工夫。最終的には血統を決め手にするものの、その前の段階での候補馬絞りが欠かせないのです。
「まず、軽いフィルターを掛けます。例えば、意識している方も少なくないでしょうが、牡馬相手のレースで好結果を残していた馬に注意しています。とくに、条件戦で勝っていたり、オープンや重賞で善戦していた馬ですね。また、新馬や未勝利を単勝1倍台で勝利経験のあった馬も有力です」
圧倒的な人気はある意味で素質の証でもあるのでしょうが、それでキッチリ勝ち切ることのできた馬は、厩舎力といった意味でも信頼が置けそうです。
ちなみに今回、阪神JFの登録馬で新馬や未勝利を単勝1倍台で勝利していた馬は
ウインゼノビア、
ダノンファンタジー、
レッドアネモスの3頭だけ。そのいずれもが、次走の特別戦で勝利して2連勝を飾っていました。これは阪神JFに限らず、役に立つ予想法ではないでしょうか。
栗山さんは「軽いフィルター」と語っていましたが、じつはこのふたつだけでも、かなり絞れてしまうかもしれません。そして最後は当然、血統と配合による決断です。軸馬はもとより、どんな相手馬が選ばれるのかも非常に気になりますよね?
(文=日夏ユタカ)
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