現在の香港競馬における最大の上がり馬と称されているのが、恐らくは1番人気として
香港スプリントに出走するであろうホットキング
プローン(セン4)だ。
豪州産馬で、16/17シーズン終盤に香港でデビュー。最初の2シーズンを7戦6勝の成績で終えると、今季初戦となったGIIIナショナルデイC(芝1000m)で重賞初挑戦初制覇。続くGIIプレミアボウル(芝1200m)も白星で通過すると、
香港スプリントへ向けた地元の前哨戦GIIジョッキークラブス
プリント(芝1200m)でも、昨年の
香港スプリント勝ち馬ミスター
スタニング(セン6)を2着に退けて重賞3連勝を飾っている。
ディフェンディングチャンピオンのミスター
スタニング(セン6)は、昨年のこのレース以降は5戦して未勝利。一方で、その5戦すべてで3着以内に入り、4戦において勝ち馬から半馬身以内に入線しているという、抜群の安定性を見せている。最大の目標としているこの一戦で真価を発揮し、新旧交代を阻む可能性もおおいにありそうだ。
3月に
高松宮記念(芝1200m)を、9月に
スプリンターズS(芝1200m)を制し、史上5頭目の春秋ス
プリント連覇を果たした
ファインニードル(牡5)が、2012年、2013年とこのレースを連覇した
ロードカナロア以降に日本に出現した、最良のス
プリンターであることは間違いない。4着に敗れた4月のGI
チェアマンズスプリントプライズ(芝1200m)に続く2度目の香港遠征で、前回の経験値を生かすことができれば、優勝争いに絡んでもおかしくはないと見ている。
(文=合田直弘)