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【クイーン賞予想】難解な牝馬限定のハンデ重賞。アテにしづらいトップハンデ馬の取捨ポイントは?/地方競馬レース展望

  • 2018年12月11日(火) 18時33分
 牝馬限定の交流GIII「第64回クイーン賞」(12月12日、船橋1800m)。今年はフルゲートにならなかったが、JRAから4頭、南関から4頭、他地区3の計11頭が参戦する。

 以前、かしわ記念でも書いたが、船橋は地方競馬場のなかでジョッキーが最も乗りやすいというコース。ワンターンかコーナーを4つ以上回る競馬が得意かという点以外は、カーブが大きく直線もある程度の長さがある船橋は、どの馬も力を発揮できる舞台。それだけに実績=着順になりやすく、どうしてもJRA勢優勢の構図は崩れない。

 ただ、クイーン賞がほかの交流戦に比べてひと筋縄ではいかないのは「ハンデ戦」という点。97年から交流、06年からハンデ戦になった。過去10年の成績を見ると1番人気は[6-3-0-1]と圧倒的な成績だが、じつは2番人気[2-1-1-6]、3番人気[0-2-2-6]と必ずしも上位人気馬で決まってはいない。

 これまで11年で5勝と負け越している、トップハンデ馬の取捨選択もカギ。注目したいのは、トップハンデでも56キロと57キロ以上では違うということだ。牡馬の場合、関係者は57キロと58キロのあいだに大きな壁があると話す。これを牝馬に当てはめれば55キロと56キロだが、500キロ近い馬格のある馬が多くなった近年で考えれば、牝馬の場合56キロと57キロのあいだに壁が存在する。

 かなり昔、1982年にデユールスワローが59キロで勝っているが、06年レマーズガール以来、57キロ以上の優勝馬はいない。07年メイショウバトラー(57.5キロ)、09年ヤマトマリオン(57キロ)、12年ホエールキャプチャ(57.5キロ)などそうそうたるメンバーが敗れている。

 そう考えると、今年のトップハンデはプリンシアコメータの56キロ。こなせない斤量ではない。JBCレディスクラシックで10着に敗れたとはいえ、昨年の覇者で地方ダートは得意なタイプ。1番人気になれば、データ的にも逆らえない。

 アイアンテーラーサルサディオーネプリンシアコメータJRA3頭が逃げ馬という極端なメンバーだけに、相手には軽ハンデのハービンマオとアルティマウエポンを挙げたい。逃げ馬3頭のうち、プリンシアコメータ以外は番手は何としても避けたいというタイプ。ペースを引っ張る2頭を早めにプリンシアコメータが捕まえにいけば、末脚上位組にチャンスが生まれる展開になる。
(取材・文=スポーツニッポン記者・秋田麻由子)

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