スマートフォン版へ

【朝日杯FS】驚異の成長力ファンタジストに“追い風”/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年12月12日(水) 18時00分
 馬体重の増加が必ずしも成長分を示すわけではないが、体重の増減が「発育」を示すひとつの目安になることだけは間違いない。

 梅田厩舎の看板馬レッツゴードンキは現在500キロ前後の馬格を誇っているが、2歳夏に札幌でデビューした時は450キロ。4年超の間に実に50キロも体重が増えたことになる。牝馬でこれだけビルドアップする馬も珍しいが、調教をつけている前原助手は最近、それ以上の成長力を見せる馬に出会ったという。朝日杯FSに出走するファンタジストだ。

 まだキャリア3戦ながら、新馬戦→小倉2歳Sが16キロ増、小倉2歳S京王杯2歳Sが10キロ増での出走。一戦ごとに体が増え続け、無傷の3連勝と結果も出している。それも体が減りやすい長距離の遠征競馬でのものだから余計に驚かされる。

「前走時、ちょっとハミがきつくなっていたので、担当者に聞いたら“前はこんなことなかった”って。それだけアゴが大きくなっていたってことですからね。短期間にこれだけ成長する馬は今まで見たことないですよ」(前原助手)

 レッツゴードンキの成長を間近で見てきた人間が言うのだから説得力があるが、成長が進んでいるのは肉体面だけではないようだ。前原助手が騎乗した5日の1週前追い切りでは坂路4ハロン49.5秒の超抜タイムを刻んだ。これだけの時計を出せる馬は、逆に普段の調教で抑えるのが大変なものだが、担当のとぎ屋(とぎは石ヘンに刑)助手によると「普段はゆったり走るので、すごく乗りやすい。この前、ウッドで2頭の間に挟まれた時も、(梅田)先生は“大丈夫だったか”と心配していたけど、平然としていた。オンとオフがハッキリしていて、これだけ調整しやすい馬もそうはいない」

 ちなみに、このとぎ屋助手は武豊の大ファンで、ここ2走、一緒に重賞Vの記念写真に納まった時は「天にも昇る気持ちだった」という。

 もし、武豊が勝っていない残り2つのJRA・GIのうちのひとつ、朝日杯FS(もうひとつは昨年GIに昇格したホープフルS)を今回勝ってしまうようだと、それこそ“昇天”してしまうかも…。

 話は少しそれたが、グランアレグリアアドマイヤマーズなど強敵が揃い、3〜5番手あたりの評価になりそうなのも実は“追い風”。今年、梅田厩舎は先週までにJRA25勝を挙げているが、なんと1番人気での勝利はゼロという、ある意味ファンの財布にやさしい厩舎。今回のファンタジストぐらいの人気が最も得意とする“レンジ”だけに、期待していいかもしれない。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す