朝日杯FS(GI・阪神芝1600m)に美浦から出走する各馬が、12日(水)、最終追い切りを行った。各調教師の追い切り後のコメント。
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ドゴール(牡2・美浦・
黒岩陽一)について、黒岩調教師。
「先週しっかりやって週末も併せ馬で時計を出しているように調教量は十分ですし、今週は先行してサラッと時計を出す程度の追い切りでした。前走(
サウジアラビアRC・GIII・2着)は距離が1400mから1600mに延びる点と、距離延長をしても最後に脚を使えるかという課題を持って臨みました。新馬戦(1着)に比べると出遅れはマシでしたし、後ろで折り合って脚を使えましたので、課題は克服できました。
初入厩から前走までずっとトレセンにいましたので、中間は間隔をあけてリフレッシュさせました。馬体重が460キロくらいになって体もしっかりしてきました。
グランアレグリアをはじめ強い馬が出てきますが、その中で終いの脚を使えるかどうかをテーマに臨みたいです。まだ粗削りですが、強い馬に差を詰められるだけの成長がありますし、調整もできたと思っています」
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マイネルサーパス(牡2・美浦・
高木登)について、高木調教師。
「前走(
きんもくせい特別・500万下・1着)は初コースでしたがちゃんと競馬をしてくれましたし、時計が速くなるパンパンの馬場にも対応できました。追い詰め過ぎてイライラさせないように、中間はあまり速い時計を出さずに調教を重ねてきました。
今回はマイルなので前半からフワッとはできないかもしれないですが、後ろの位置取りから前にいる有力馬を見ながらレースを運べればと思いますし、今週はそれをイメージして前にいる馬を目標に追い切りました。動きも良く順調ですね。前々走の東京コース(未勝利・1着)ではゴール板を見ていましたし、先頭に立つと物見をするなどまだ本来の力を出し切れていないと思いますので、GIでどれくらいやれるか楽しみはありますね」
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エメラルファイト(牡2・美浦・
相沢郁)について、相沢調教師。
「前走(アイビーS・OP・3着)は勝ち馬が強かったですが、うまく乗っての3着というわけではないので、能力差はさほどないでしょう。先週もしっかりやっていますし、今週は直線で追い出した時の反応も動きも良く、速い時計が出ていました。石川(騎手)が速い流れの競馬の方が良いと話していましたし、マイルの方が合う(ここ2戦が1800m)と思います。
これまで戦ってきた相手がその後も走っていますので、それを考えるとGIでも能力の差はあまり感じていません。終いに脚を使えるので、位置取りはジョッキー(ビュイック騎手)に任せます。札幌へも遠征していますので、関西圏の輸送も大丈夫だと思います」
(取材・文:佐々木祥恵)