昨年11月からオーストラリア、そしてアメリカへ遠征していた
坂井瑠星騎手(21)=栗東・矢作=が、約1年間に及んだ修業を終え、今週から日本で本格的に騎乗を再開する。
当初は半年間の修行予定だったが「言葉の壁など、環境になじめず、乗れない日が続いて、全然納得できなかった」と坂井。そこで、師匠である矢作師に期間延長を直談判。同時期に主戦場を
メルボルンからアデレードへ移すと、いい出会いに恵まれ、少しずつ乗鞍が増えて上昇気流に乗った。
アデレードでは20場近くの競馬場で騎乗。10月のコーフィールドCでは
ソールインパクト(牡6歳、美浦・戸田)でG1初騎乗(14着)も果たした。「200戦ぐらいに乗って、16勝を挙げることができました。向こうは外を回す競馬を嫌う国。日本には日本の乗り方がありますが、タイトな競馬を経験したことを、日本で生かしたい」と目を輝かせる。
今週は土日ともに阪神で騎乗。既に数多くのオファーがある上、
朝日杯FSでは
コパノマーティンとのコンビで国内G1初騎乗を果たす。「追い切りの動きは良かった。期待に応えられるよう、しっかりと準備します」。心身ともに大きく成長した瑠星が、復帰週から猛アピールする。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ