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【有馬記念】「持ってる」モズカッチャン/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年12月19日(水) 18時00分
 昨年の有馬記念で有終の美を飾ったキタサンブラックの清水久調教師が中山芝内回り2500メートルのコース形態についてこんなことを言っていた。

「横から見るのと、上から見るのとでは、全然印象が違いますね。上空から捉えた映像でスタート地点を見れば、どれだけ内枠が有利で外枠が不利かがよく分かります」

 当舞台のスタート地点は外回りの3コーナー手前。つまりスタート直後がカーブになっているため、安全確保の観点から発馬機が内ラチから5、6頭分ほど空けたところに設置されている。ほかのコースでは基本的に内ラチから1頭分ぐらいしか空けていないのだから、いかに外に振ってあるかが分かるだろう。
 
「大外枠なんて、それこそ外ラチに近いところにありますからね。前に行く馬はもちろんですが、差し馬もかなりの不利になるんじゃないですか」

 実際、有馬記念は「内枠天国」だ。過去20年の(8)枠の複勝率はわずか7.5%。同じく外枠不利とされる東京芝2000メートルが舞台の天皇賞・秋ですら9.3%なのだから、GIで最も外枠が不利なレースとしてもいいのかも…。

 昨年、枠順抽選会でキタサンブラック武豊が(1)枠2番を引き当てた時に「人馬ともに最後まで“持ってる”な」と感嘆したというトレーナー。まさに有馬は「持ってる陣営」が、好枠を引き当て、結果を出すレースと言えるのかもしれない。
 
 では、今年のグランプリで「持ってる」のはどの馬なのか? やたらと内枠ばかりを引き当てたキタサンブラックほどではないが、モズカッチャンも、実はなかなかの“好枠ホース"だ。
 
 未勝利を勝ち上がった後から、前走のエリザベス女王杯(3着)までの10戦の馬番が7・1・1・2・4・5・5・1・15・7番。2桁馬番がたったの1回だけというのはかなりの強運と言えるだろう。
 
「最近で外枠になったのって札幌記念(3着)だけか。確かにそういう意味では持ってる馬ですよね。内枠じゃなかったら、GI(昨年のエリザベス女王杯=5番枠)も勝てていたかどうか分からないですし…」

 実はこの発言の主・古川助手も持ってる人間で、トレセンに入って初めて担当したのがこのモズカッチャン。いきなりその馬でGIを勝ったのだから、かなりの強運だ。
 
 エリザベス女王杯勝ち馬で、外国人騎手が騎乗し、競馬が器用でいかにも中山が合いそうな伏兵馬…。どことなく、昨年8番人気で2着に好走したクイーンズリングとダブる、このモズカッチャンの激走を期待している坂路野郎。とりあえずは20日に行われる枠順抽選会で、この“持ってる馬"がどの枠を引き当てるかに注目している。
 
(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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