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中山大障害・JG1」(22日、中山)
競馬の神様は見ていたに違いない。
オジュウチョウサンとのコンビでJ・G1・5連勝中の石神が、ここは3番人気の
ニホンピロバロンをVへ導き、6連勝に伸ばした。
8カ月半ぶりのぶっつけながら、道中は積極的なレース運び。4角手前で先頭に立ち、最後の坂を懸命に駆け上がる。2着馬の猛然の追い上げを鼻差しのいで初のJ・G1制覇。屈腱炎による長期休養から立ち直り見事な復活劇。「よくしのいでくれました。馬に感謝です」と石神は頑張りをたたえた。
これまでコンビで連戦連勝を重ねてきた
オジュウチョウサン。同馬の平地挑戦が表明されたのは夏前だった。田所師から声が掛かったのは10月ごろ。石神の父・富士雄元騎手が兄弟弟子だった縁もあった。美浦では毎日のようにオジュウに騎乗し、合間を縫って栗東へ3度通った。「乗りに行ったからこそ、結果が出せたんだと思います」と喜ぶ。
次はオジュウが応える番だ。
有馬記念に挑む元相棒に「ボクはこれで今年の競馬は終わり。運をもう使う必要もない。今度はボクがオジュウを応援してあげたい」。この勝利は必ずや、勢いになるだろう。
提供:デイリースポーツ