2018年
中央競馬のラストを締めくくる
ホープフルS。栗東からの注目馬はなんといっても
サートゥルナーリアでしょう。
これまで
シーザリオの子である
エピファネイアや
リオンディーズに携わってきたスタッフたちに、その経験を踏まえた上で「この馬の能力は凄い」と言わせてしまうのですから。ほんと、普通じゃありません。
月曜に行われた最終追い切りでは担当の吉岡助手が騎乗し、坂路で“軽めに”上がってきました。それで52.2-37.6-11.9の時計が出てしまうのですから。やはり規格外と言っていいでしょう。
この日はトレセン全体はお休みの日で調教に出ている馬は少なかったのですが、それゆえか「物見していた」そうです。
「なので、強め程度に気を抜かせないよう、緊張感が続くように仕上げました。それでこの時計ですからね。素晴らしい馬ですよ」
日を追うごとに、つくべきところに筋肉がついていき、一歩づつ大人になっている
サートゥルナーリア。厩舎では時おり甘えた2歳馬らしい幼い表情をみせますが、走りだしたら「大人びていますね。しっかり指示を待って行動できる落ち着きもあります」とのこと。それでもまだ成長の余地を感じさせるのですから…、来年がホント楽しみです。
周知のとおり、担当の吉岡助手は調教師試験に合格し1月から技術調教師に転身するため、担当者として
サートゥルナーリアに携わるのは今回が最後となります。
「これだけの馬ですからね。この馬は厩舎の宝物です。スタッフみんなで大事に育ててくれるでしょう」
辻野助手も言っているように、馬はこれからですが、人はひとまずこれが最後となるのでいい花道を飾れるといいですね。
(取材・文:花岡貴子)