クリストフ・ルメール騎手(39)=栗東・フリー=がついに“ユタカ超え”を果たした。28日の中山で、05年
武豊の212勝を更新する、JRA年間213勝目をマーク。この日は4勝の活躍で215勝まで勝ち星を伸ばし、
JRA賞の騎手3部門(勝利数、勝率、獲得賞金)を独占した。JRA・G1も8勝と、18年はまさに“ルメール・イヤー”。最高の形で年の瀬を締めくくった名手は、改めて来年の飛躍を誓った。
中央競馬最終日となる28日の中山6R。水色、赤玉霰、袖赤一本輪の勝負服をまとったルメールが、白毛馬
マイヨブランの背中で力強く右手を掲げた。
武豊の持つ年間最多勝記録をついに更新。歴史が動いた瞬間だ。
検量室前に引き揚げるなり「ニヒャクジュウサン(213)!」と叫んで喜びを表した。「とてもうれしい。調教師、馬主、家族、そしてファンのおかげで新記録が誕生しました。
アーモンドアイと同じ勝負服で達成できて良かったです」と満面の笑みだ。
「先々週、先週とすごく緊張した」。さすがの名手も大記録が目前に迫ると重圧を感じが、着実に勝利を積み重ねていく。そして211勝で迎えたこの日は、まず4Rを勝ち王手。5Rは2着に惜敗したものの、すぐに6Rで勝ち切るところがリーディングジョッキーの真骨頂。気を緩めず8、10Rを制し、最終的には215勝まで数字を伸ばした。
JRA年間最多賞金額を46億6023万5000円に更新。
アーモンドアイとのコンビで牝馬三冠を成し遂げるなど中身も濃い一年だった。それでも「まだ武さんがお手本です」と謙遜する。「来年も頑張りたい」とさらなる飛躍を誓い、「毎週、応援してくださり、ありがとうございます。日本のファンは世界一です」とウイナーズサークルに集まった大勢のファンに感謝した。
提供:デイリースポーツ