1月14日(月)に行われる
京成杯(GIII・中山芝2000m)に美浦から出走する注目馬5頭について、関係者のコメント。
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シークレットラン(牡3・美浦・
田村康仁)について、田村調教師
「先週でだいたい出来上がっていますし、今週の追い切りではパサパサで時計が出づらい馬場でしたが、終いだけはしっかりとやるように指示を出しました。動きは良かったですね。6月デビュー(新馬・2着)ですが、そこから間隔を開けて2戦目の未勝利で勝ち上がり、また間隔をあけて前走の中山(
葉牡丹賞・500万下)で2勝目を挙げました。
無理のないローテーションでここまで来られたのも、運が良かったですね。未勝利で勝った時は馬場が悪かったですし、前走も時計がかかった方が良いかなと考えていたのですが、挟まれたり大外を回ってきたわりにレコードタイムで勝ってくれました。毎回こちらが想像していた以上に良い結果を出してくれる馬ですね。
もっと体は増えてほしいくらいですが、太りやすいタイプではありません。それでも飼い葉は良く食べてくれて、筋肉も柔らかく、精神的にも安定しています。未勝利の時は相手を早めに動かせておいて、自分は動かないようにという感じで乗り役がうまく乗ってくれはしましたが、鞍上のその指示に応えて走れたように賢い馬で楽しみです」
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ラストドラフト(牡3・美浦・
戸田博文)について、戸田調教師
「前走の新馬戦(1着)は届かないかなという位置から良い脚を使ってくれましたし、調教よりも実践に行って良いというところを見せてくれました。肉体的にも精神的にも子供っぽいところは残っていますが、デビューの頃の緩さが取れて、1度使ったことで変わり身が少し出てきています。今週(1/10)の追い切りは無理せず動けていましたので、良い感じでレースに臨めそうです。
この馬の母の
マルセリーナは、私がお世話になっている松田博資先生が管理されていた馬です。先生とのご縁でこれだけの素晴らしい馬を預けてくださったオーナーサイドにも感謝しています。今回は2勝馬も出走してきますが、この馬はまだ1戦のキャリアですし、コース替わりもありますが、前走から引き続き同じジョッキー(ルメール)に乗ってもらえるのは大きいですね」
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ダノンラスター(牡3・美浦・
堀宣行)について、森調教助手
「前走(
東スポ杯2歳S・GIII・5着)後は在厩で調整をしてきました。前走は新馬戦で2000mを使った後の1800mだったことが影響してか、後方からの競馬になりました。直線でも捌くのにロスがありましたが、それでもしっかり終いは伸びてくれました。そのロスがなければもう少し際どかったのでしょうし、能力のあるところを見せてくれました。
ここまでテンションが高くなったり、飼い葉食いが落ちるなど課題もありましたが、しっかりと乗り込んでいます。今週(1/10)は半マイルから単走で追い切りましたが、元々調教では動くタイプではないですし、十分だと思います。前走は少し忙しい気もしましたので、1ハロン距離延長は問題ないでしょう。
また初戦の内容を見ても器用さがありますし、中山も十分こなしてくれると思います。重賞のこのメンバー相手でも、通用する器だと思っています」
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ランフォザローゼス(牡3・美浦・
藤沢和雄)について、藤沢調教師
「前走(
葉牡丹賞・2着)は、中山の2000mでうまく走ってくれたと思います。ただ勝った馬が強く、2着で残念でした。前走後は短期放牧に出して1か月ほど前に戻ってきて、このレースを目標に順調に調整しています。
今週(1/9)は馬なりで併せる形の追い切りで、時計は遅いですが予定通りにやれました。動きも素軽くなりましたし、元々が穏やかな馬ですけど、実戦を2度使っても気負わず落ち着いているのは良いと思います。前走と同じ条件なので、今回も期待しています」
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カイザースクルーン(牡3・美浦・
相沢郁)について、相沢調教師
「前走(
葉牡丹賞・5着)は内枠で出遅れて強引な競馬になり、そこで脚を使ってしまいましたし、時計も速かったですね。前走時よりも成長して、馬が良くなっています。血統的にも期待していますし、能力もありますよ。今週(1/10)の追い切りの動きも良かったです。中山の2000mも問題ありません」
(取材・文:佐々木祥恵)