高松宮記念までは2か月間隔があるが、
阪急杯は1400mなので、関西圏で行われる1200mの重賞はこれひとつしかない。2018年の
ファインニードル、2017年の
セイウンコウセイ、2016年の
ビッグアーサーと、近3年間の
高松宮記念勝ち馬はここを
ステップにしており、ハンデ戦でありながらGIを展望する上で見逃せない重要な一戦になっている。
1.器用さと瞬発力が問われる
最近10年間は、レースの上がり3Fがすべて34秒台を記録しており、33秒台に突入したことも5回ある。短距離戦は、スタートからダッシュを利かせて前傾ラップのスピード勝負、というイメージもあるが、このレースは器用さと瞬発力が要求される。
2.サンデー系対ミスプロ系
血統を見ると過去10年で、ミスタープロ
スペクター系が6勝して、
サンデーサイレンス系が3勝と、ほぼこの両系統の一騎討ちの様相になっている。
ノーザンダンサー系や
サクラバクシンオーの系統はこのレースとは相性が悪い。
3.軽ハンデ馬の台頭の余地は小さい
9年続けて57kg(牝馬は55kg)以上を背負った馬が勝っていて、斤量が重くなるほど成績が上がる傾向が出ている。
高松宮記念の
ステップとして重要性が増すとともにメンバーレベルが上っており、軽ハンデの格下馬が好走する余地は縮小している。
ダノンスマッシュは1200路線に転身してから1・2・1着と、コース・相手関係を問わず崩れていない。前走の
京阪杯は早めに抜け出して完勝。まだ馬体面に成長の余地を残しながらの重賞初制覇で、素質の高さは疑う余地がない。今後の短距離路線の主軸となりうる存在で、要注目の一戦だ。