左回りと右回りの違いはあるものの、「直線が長いコースのマイル戦」ということでは
桜花賞と同じで、有力
ステップに位置づけられる。ただし、2018年から
チューリップ賞がGIIに格付けされたことで、今後はトップクラスがよりそちらへ集中する傾向が強まるかもしれない。
1.阪神JF組強し
牝馬にとっては阪神JFに出走すること自体が、世代上位の能力の証明のようなもの。過去10年、前走で阪神JFに出走していた馬は[3-4-1-12]で、勝率15%・連対率35%。さらに、そこで3着以内だった馬にかぎると[3-1-0-2]。
2.構えすぎると届かない
同コースで行われる2歳秋の
アルテミスSでは差し・追い込み優位の傾向があるが、3歳になって成長したメンバーで行われるこのレースでは、前が簡単には止まらない。過去10年で4コーナーの通過順位が4番手以内だった馬が7勝を挙げている一方で、メンバー中最速の上がりをマークした馬で1着になったのは1頭だけ。
3.新馬・未勝利からの臨戦は不振
前走が新馬・未勝利戦だった馬は過去10年で[0-2-3-32]。たとえば
フェアリーSが500万条件とそれほど大差ないメンバー構成で行われることと比較すると、このレースは
桜花賞の
ステップレースとして機能しているだけあって、格段にハードルが高くなっていることがわかる。
クロノジェネシスは阪神JFで出遅れながら2着を確保。初となるマイルのスピード競馬も問題なかった。本来は前々で立ち回れる馬で、東京コースにも実績がある。キレ味勝負も得意とするところで、この条件では安定感がある。