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【フェブラリーS】インティ7連勝でG1制した 武豊「スターの誕生」

デイリースポーツ
  • 2019年02月18日(月) 06時00分
 「フェブラリーS・G1」(17日、東京)

 7連勝で一気にG1タイトルをつかんだ。平成最後の中央ダート頂上決戦を制したのは1番人気のインティ。鮮やかな逃げ切りで、鞍上の武豊は同レース史上最多の5勝目。野中厩舎は開業12年目で初のJRA・G1制覇となった。2番人気のゴールドドリームが2年連続の2着。3着に8番人気のユラノトが入り、JRAの女性騎手で初めてG1に挑んだ藤田菜七子騎乗の4番人気コパノキッキングは5着に敗れた。

 “菜七子フィーバー”に沸いた府中で、最も輝いたのは武豊と連勝中の快速馬だった。1番人気インティが7連勝でG1初制覇。レース史上最多の5勝目を挙げた鞍上は「非常に強かったですね。去年の夏に条件戦で初めてコンビを組んだけど、その数カ月後にG1を勝つとは思わなかった。僕自身も初めて。今までにいなかったタイプですね」と喜びと驚きと隠さなかった。

 好判断で勝利を引き寄せた。戦前は2番手の想定もあったが、周囲の出方を見て瞬時に逃げに切り替えた。初のマイル戦も何のその。前半3F35秒8と絶妙なラップを刻み、手応え十分に直線へ。「4コーナーで差を広げようと思った。ゴーサインを出すと素晴らしい伸び。思い通りのレースができた」。後続を一気に突き放すと、その貯金を生かし、ゴールドドリームの強襲を首差でしのいだ。

 開業12年目で初のJRA・G1制覇となった野中師も「ホッとしています。夜、ビールでも飲めばこみ上げてくるかな」と目尻を下げる。デビュー戦9着直後は落鉄に加え、トモずれで歩けなくなったほどだった。体質の弱さを克服しての栄冠に、「担当者、獣医師、装蹄師が工夫し、チームで獲った感じだね」とスタッフをたたえた。

 現在の厩舎がある場所には、かつて池江泰郎厩舎が存在し、インティと同じ馬房で無敗の三冠馬ディープインパクトが過ごした。担当の和田助手が「ディープの子ではないですけど、乗り役も同じ豊さん。何かあるのかも」と感じていた運命的なものが現実になった。“出世部屋”からさらなる飛躍を目指す。

 この勝利でBCクラシック・米G1(11月2日・サンタアニタパーク)の優先出走権も獲得。今後は未定だが、師は「せっかくチャンスを頂いたのに、なしってことはない」と海外遠征も視野に路線を決める方針だ。鞍上も「スターの誕生。能力は一級品だし、まだ強くなりそう。楽しみ」と期待大。伸び盛りの5歳馬は、勢いそのままに連勝街道を突き進んでいく。

提供:デイリースポーツ

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