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【勝負の分かれ目 中山記念】松岡騎手の自信が馬に伝わったかのような快走。GI馬5頭をねじ伏せた

  • 2019年02月24日(日) 20時15分
 GI馬5頭の競演となった第93回中山記念のゲートが開いた。

 展開の鍵を握る2番マルターズアポジーがポンと飛び出し、ハナに立った。ラッキーライラックエポカドーロウインブライトステルヴィオがつづき、1コーナーへ。

 1、2コーナーを回りながら、マルターズアポジーが引っ張る馬群は少しずつ縦長になり、向正面に入って行く。

 マルターズアポジーが単騎先頭。その後ろは3馬身ほどの間隔で、ラッキーライラックエポカドーロウインブライトと連なっている。ウインブライト松岡正海が予想し、また望んでいた展開になった。

「いい馬の後ろにつけたいと思っていたら、エポカドーロが行ってくれた。その後ろの、いいところでレースができました」

 ウインブライトの2馬身半ほど後ろにステルヴィオ、その1馬身半ほど後ろにスワーヴリチャード、さらに2馬身ほど後ろの外に1番人気のディアドラがいる。先頭からここまで14、5馬身。さらに後ろに数頭が連なる縦長の展開になった。

 前半800m通過は46秒7、1000m通過は58秒2というハイペースだ。

 4コーナーを回りながらラッキーライラックマルターズアポジーに並びかけ、直線入口でかわして先頭に立った。

 さらに外からエポカドーロウインブライトステルヴィオが末脚を伸ばす。

 ラスト200m地点でもまだラッキーライラックが粘っている。このまま流れ込むかにも見えたが、ウインブライトの勢いが違った。最後の1完歩で首差ラッキーライラックをかわし、中山記念連覇を果たした。

「馬が成長しているので、自信を持って乗りました。今年はこの馬でGIを勝ちたいですね」と松岡。

 3、4コーナー中間の勝負どころから、前のエポカドーロとともに一気に進出し、トップスピードで直線に入った。そして、外から迫るステルヴィオらを寄せつけず、ねじ伏せた。まさに正攻法の競馬だった。

 これで中山芝は【5-2-0-1】。中山芝1800mでは4戦全勝だ。

 松岡の自信が馬に伝わったかのような快勝劇であった。

(文:島田明宏)

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