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シェーングランツ 一昨年Vの姉ソウルスターリングと同ローテで桜へ/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2019年02月27日(水) 18時00分
 昨年こそアーモンドアイシンザン記念からの異色ローテで桜花賞を制したものの、2、3着はラッキーライラックリリーノーブルが確保し、チューリップ賞は王道トライアルの威厳をしっかり保った。一昨年も阪神JFの覇者ソウルスターリングが当レースVから桜花賞へ。前年暮れの阪神JFから、チューリップ賞桜花賞と続く阪神マイルの3戦は、やはりトップレベルの牝馬こそが歩むべき道なのは間違いない。

 そのソウルスターリングの後を追うように、妹シェーングランツチューリップ賞に出走する。姉が桜花賞で3着に敗れたことを考慮すれば、関東馬にとって理想のローテではない可能性も浮き彫りになるが、名将・藤沢和調教師が同じ選択をしたのは、これがやはりベストと判断したからにほかならない。

 ただし、シェーングランツの場合は前走の阪神JF(4着)の後に放牧には出ず、3か月弱の期間を美浦在厩で調整された点が姉とは異なる。レース間隔がちょっとでも空けば放牧を挟むのが当たり前の昨今、この調整法は極めて異例だ。

「阪神JFの後、1か月ほどは牧場に返したつもりでこっち(美浦)で調整しました。一番難しかったのは、周りにレースが近い競走馬が多くいる、穏やかにはなり切れない雰囲気の中で、軽い調整を続けなければならなかったこと。レースに向けて他の馬たちと同じメニューをこなしていくのはある意味、楽なんだけど“(レースが)まだ先”の状況で馬をつくっていくのが難しかった」

 そう話してくれたのは調教パートナーの千島助手。近年のトレセンは育成牧場(放牧先)である程度の段階に仕上げた競走馬の最終調整の場としての意味合いが強い。土台作りの調整は、中身も手法も違って当然だ。

「レースがまだ先の段階では、あまり詰め込んだ調整はできません。かといってカイバをよく食べて馬はすこぶる元気でしたから、セーブし過ぎてもいけない。そのあたりのさじ加減は難しかったけど…。体重が増えて馬体の張りもいい。馬に実が入っているのを感じます」と身近で接し続けたからこその手応えも感じている。

「やはりGIを走ってきた馬は強い。阪神JFの2、3着馬も先日、クイーンCでいい競馬をしていましたからね。ただ、シェーングランツの前走に関しては展開的な差だと思っているし、(アルテミスS勝ちに)続けてマイルで内容のある競馬ができたのは収穫。(僚馬で朝日杯FS3着の)グランアレグリアはスピードが前面に出て、最後まで止まらないタイプなのに対して、シェーングランツはしまいにスピードを生かすことができる。あとはいかに走れる状態に持っていけるか。前回の阪神への輸送で少し馬体を減らしたので、今回はプラス10キロくらいでの競馬を想定してます。成長分もある中で、重たさを残さずにプラス体重で出走させたいですね」

 大事な明け3歳初戦。“トレセン仕込み”の成長力をどこまで見せつけてくれるのか。シェーングランツの走りに注目したい。

(立川敬太)

東京スポーツ

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