距離は離れても、親子の絆は固く結ばれている。
斎藤新騎手(18)=栗東・安田隆=が小倉でデビューを迎える。父は美浦の
斎藤誠師。「物心ついたときから競馬場に連れて行ってもらった。(レースで)人馬一体になっている姿に感動しました。それを見て騎手を目指したいと思った」とジョッキーを志した経緯を振り返る。
「一緒にいると甘えているように見られるので。お互い離れていた方がためになると思ったからここを選んだ」と、父の厩舎所属にはならず、栗東で腕を磨くことを決めた。
遠くから見守る父は「(栗東所属となることに)やるからには厳しい環境に身を置かないといけない。ただ、毎日のように連絡を取っていますよ」と親心をのぞかせた。「同期の数も多いし、何事も初めが肝心。それでも所属厩舎や周りの
バックアップがある、幸せなデビュー週だと思う。あとは、けがをしないように祈っています」とエールを送る。
息子は「楽しさというよりかは緊張や不安の方があります」とデビュー前の心境を語りながらも「父が騎手になりたい夢を断念した。だから、その分までやってやろうと。落ち着いて馬の力を信じて乗れるように頑張ります」と自らを奮い立たせていた。
「初勝利は自厩舎の馬で勝ちたい」と言うが、今週は自厩舎から土曜7R、日曜4Rの2頭、父の管理馬では土曜2、3、5R、日曜1、9Rの5頭など12頭がスタンバイ。うれしい報告をしたい。
提供:デイリースポーツ